写真：ダイヤモンド・オンライン

　慢性的な人手不足を背景に、転職希望者が年々増加している。そんな状況の中で、転職者はどのような企業であれば自らを成長させられると感じているのだろうか。オープンワークがまとめた「転職者が成長し、評価される企業ランキング」を基に、クチコミを見ながら転職者の評価が高い企業の特徴を紹介する。（ダイヤモンド・ライフ編集部） 【6位以下のランキング表はこちら】 ●　学生にも転職を前提とした キャリアパス設計が浸透 　慢性的な人手不足を背景に、転職希望者は7年連続で増加している（総務省調べ）。今後、さらに人材の流動化が進むことが予想される。 　ステップアップの機会としての転職が、一般的になりつつあることがうかがえる。そして、転職を前提としたキャリアパスの設計は学生にも浸透し始めている。 　中途入社の社員が「成長環境」を高く評価した企業にはどのような特徴があるのか。就職・転職のためのジョブマーケット・プラットフォーム「OpenWork」を運営するオープンワークは、キャリアを積む上で重要な指標である「人事評価の適性感」の満足度とあわせて調査を実施、ランキングした。 　そのランキングを基に、中途入社の社員が「成長できる」と評価する企業を、社員のクチコミとあわせて見ていく。

●　モチベーションを支える 教育環境が若手社員の評価に 　中途入社者による「20代成長環境」と「人事評価の適正感」の評価を集計した今回のランキングでは、1位にマッキンゼー・アンド・カンパニー、2位にローランド・ベルガー、3位にA.T.カーニーがランクイン。トップ3をコンサルティング会社が独占した。 　では、実際にランクインした企業のクチコミを見てみよう。 　「人の成長にかなり注力している会社。定期的に実施されるグローバル研修、日本支社独自のコンサルスキル研修、プロジェクトメンバーが相互に成長に向けたフィードバックをし合う仕組み等、よくできた仕組み・豊富なリソースを投入しており、結果としてコンサルタントの成長スピードは早い。特に若手に関して」（コンサルタント、マッキンゼー・アンド・カンパニー） 　特にさまざまな研修プログラムが提供されるなど、若手社員のモチベーションを支える教育環境を高く評価する声が多く寄せられた。 ●　評価を分けるポイントは 「やりたいことができるか」 　コンサルティング会社に並び、多くランクインしたのはシステム開発関連会社だった。 　では、その理由についてクチコミから見てみよう。 　「若手でも手を挙げれば、非常に大きな裁量が渡される。1年目でプロジェクトのPMをやることも全然ありえる。やる気があれば、どんどん仕事は任せられ、成果を出せば、どんどん昇進できる。実力主義で、年功序列はない。上の職級の人と1対1の面談は毎月数回設けられており、キャリアについては都度その場で相談できる。基本やりたいことをやらせてくれる」（ITコンサルタント、シンプレクス） 　自身の希望に沿ったプロジェクトや業務に携われること、またキャリアパスを相談できる場があることが、成長を後押しする要因となっていることがうかがえる。転職後に「やりたいことができるかどうか」は、評価を分ける重要なポイントのようだ。