インカレMVP、脇真大が琉球を選んだ理由「プレータイムは与えられるのではなく勝ち取るもの。先輩たちから学んでいきたい」
桶谷HC「ディフェンスはかなり良いです。できたら脇は使いたい」
琉球ゴールデンキングスは、2月3日と4日に行われたアウェーでのアルバルク東京戦を1勝1敗で終えた。初戦はオーバータイムの末、80-91で敗戦。2試合目は第2クォーター途中に最大26点リードを奪いながら終盤に一度は逆転されるも、そこから盛り返して76-74と競り勝った。 ともに地区首位とはいえ、負け数は琉球が6つも多く、現状ではA東京のほうが安定したパフォーマンスを続けている。それだけに琉球にとって2試合ともに最後までもつれる激闘となっての1勝1敗はポジティブな要素が強いものだ。 選手個人でいうと、帰化選手として加入したばかりのアレックス・カークは、ヴィック・ローの3番ポジション起用を筆頭に様々な戦略的な幅を広げた。また、カークと共に大きな収穫となったのは特別指定で加入した白鷗大4年の脇真大だ。 下級生の頃から大学屈指の強豪である白鷗大で主力を務めていた脇は、絶対的なエースとしてチームを今年度のインカレ優勝に導いた。今年の大学4年生世代では一番の実績を誇る193cmのウイングが、新天地の舞台に選んだのは琉球だ。 12月31日にデビューを果たした脇は、ウイング陣に故障者が続いた影響もあるが、2日には4分出場、3日は8分12秒と出番を増やし、つなぎ役として勝利に貢献した。桶谷大ヘッドコーチも「ディフェンスはかなり良いです。できたら脇は使いたい」と評価するパフォーマンスだった。 4日の試合終了後、脇は自身のプレーについてこう振り返った。「松さん(松脇圭志)や(小野寺)祥太さんが怪我をして、プレータイムが増えてきたのは自分にとってチャンスです。怪我をした人たちの穴を埋めるのが自分のできる仕事だと思います。その部分で少しは貢献できたのは良かったです」 ちなみに脇の父、将典さんはかつてA東京の前身にあたるトヨタ自動車で活躍したトッププレイヤーだった。今回は父の古巣との対決となったわけだが、「特にそういった話はしていなかったです」と明かしつつも、気持ちを高めるやりとりがあったと話してくれた。 「昨日、(父から)LINEで『勝ちたいね』というメッセージが来て、そこは本当に自分のモチベーションにもなりました。ファンの方たちのためであり、家族とか、応援してくださる人たちのためにも勝ちたいなと思いました」