武雄のまちづくり、佐賀大生が企画案 焼き物体験、温泉割引料がセットの乗車券販売など 武雄市長ら出席し発表会
佐賀大芸術地域デザイン学部と連携協定を結ぶ武雄市は9日、同学部の学生が考案したまちづくり企画案の発表会を開いた。小松政市長ら各部の担当職員が出席し、学生たちのプレゼンテーションに耳を傾けた。同市主催のまちづくり参画事業に参加する武雄高の1、2年生約30人も会場で発表を聞いた。 発表したのは同学部の3年生13人。昨年10月から今年6月にかけて、市内でのアンケート調査やフィールドワークを通じて企画を練った。地域の魅力をアピールするイベントや、観光振興につながる取り組みなどが披露された。 「体験型観光」の普及を検討したグループは、佐賀駅から武雄温泉駅までの乗車券と焼き物のろくろや絵付け体験と、入浴料をセットにしたパスの販売を提案。「交通費まで含めることで、武雄に行って観光を体験したいという意識付けにつなげる」との狙いを説明した。 同大学院地域デザイン研究科で4月から学ぶ唐津商業高の山田真也教諭(41)も、学生たちの取り組みを高校教諭の立場から考察。「高校で行う探究学習と大学でのフィールドワークなどを通じて、地域社会の発展に寄与する人材を育てることができる」との見解を述べた。 発表を聞いた市職員からは「観光振興策など行政では気付かない新たな発想」との意見が寄せられた。小松市長は「観光は県外だけでなく、佐賀市など近隣から呼び込むという発想も大切」とし、「高校と大学の連携に、市が加わるという取り組みにも力を入れたい」と話した。(澤登滋)
澤登滋