【女子高校生殺人】「内田梨瑚被告の供述と異なる最期」突き落とした“1番の舎弟”とされる被告の信ぴょう性は―“2月に初公判”<北海道旭川市>
目の前には激流…橋の欄干に座らせ「落ちろ」「死ねや」
午前3時30分、旭川市の景勝地「神居古潭」に着いた軽乗用車。街灯も少なく周囲が真っ暗な中に止められた車内は、内田被告と一番の『舎弟』小西被告、さらに心身ともに傷を負って恐怖に震える女子高校生の3人だけになっていた。 「橋の周りに防犯カメラがなく、人目につかない場所だと知っていて連れて行った」(内田被告) このように現場を選んだ理由を語った内田被告。小西被告と共に女子高校生を外へと引きずり出して向かったのは高さ約10mの吊り橋「神居大橋」。目下には水深12メートル以上で水温10度を下回る石狩川が流れる。 2人はその場で女子高校生に対して服を脱ぐよう指示。全裸にした上で土下座と謝罪をさせ、女子高校生を蹴るなど暴行した。 さらに足がすくむような高さにある橋の欄干に座らせ、再び謝罪させたが、内田被告は冷酷な犯行の様子を女子高校生から奪い取ったスマートフォンを使って動画撮影までしていた。小西被告が女子高校生の脚を押して川に落とそうとするような場面もあったという。落ちないように女子高校生が小西被告の腕にしがみつく様子も残されていた。 「落ちろ」「死ねや」(内田被告ら) 橋の欄干に座らせた女子高校生に浴びせた2人の罵声の連続。一晩で内田被告らに極限まで追い詰められた女子高校生はその後、深い闇の中で激流へと転落し命を落とした。
女子高校生は約60キロ先で発見…2人逮捕も容疑「否認」
『舎弟』とともに現場から立ち去った内田被告は事件後、周囲にこのようにメッセージを送っていたという。 「高校生に謝らせた」「高校生は帰っていった」 事件を隠ぺいしようとしたのか。しかし、逮捕後の警察の調べに内田被告が語ったのは「橋から落ちたかどうかは知らない。置いてきただけだ」と容疑を否認する内容だった。また小西被告も「川に突き落としていない」などと話したという。 その後、帰宅しないことを不審に思った女子高校生の親族が行方不明者届を提出し北海道警が捜索を開始。防犯カメラの映像などから内田被告・小西被告、さらには残る『舎弟』の当時16歳の男女2人を浮上させ、4~5月にかけて監禁などの容疑で逮捕した。 川での捜索が本格化し事件から約1か月半後、北海道警は現場から約60キロ離れた奈井江町内の石狩川で変わり果てた姿の女子高校生を発見。内田被告・小西被告を殺人容疑で再逮捕した。
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