りんごやアボカド丸ごと粉砕 3万円超の高級ミキサー市場に参入 タイガー
タイガー魔法瓶が、3万円を超える高級ミキサー市場に参入する。国内メーカー初の斜め型ミキサー「TIGER EDGE」SLB-A100を7月23日に発売。税込み4万9800円前後の価格を想定しており、りんごなど硬い果物でもほぼ丸ごと粉砕できる切削力で、ミキサーの新常識を創り出したい考えだ。 【関連写真】りんごも丸ごと粉砕できる 同社は、今後成長が期待できる3万円以上の高価格ゾーンにターゲットを絞り、「斜め型ミキサー」を開発。新製品は、通常は水平に配置するミキサーの刃の設置角度をゼロから見直し、斜め型45度を採用した。りんごなら芯と種を取り除くだけで、アボカドなら皮をむき半分に割って種を取り除く程度で、ほぼ丸ごと粉砕できる。切削力が高いため、一般的なミキサーでは禁止されている冷凍フルーツなども粉砕でき、調理前に解凍する必要もない。 回転速度を10段階で調節することで、食感を残した調理メニューやなめらかなスムージーなど、さまざまなメニューを調理することが可能だ。 営業企画グループの田村剛さんは「初年度は年間4000台の販売を目指す。プレミアムゾーンの市場規模はまだ小さく、挑戦的な目標となるが、新製品を核に、当社の回転機全体のブランド力を高めていきたい」と意気込む。 国内のミキサー市場は、コロナ禍の20年度に巣ごもり需要で拡大したが、その後は反動により縮小傾向が続いている。直近で年間約60万台程度の需要で推移し、平均単価は1万円前後。半面、同社は高級ゾーンの成長性は高いと見ている。
電波新聞社 報道本部