【宮島ボート・GⅡレディースオールスター】守屋美穂が恩返しの大会2V
宮島ボートのGⅡ「第9回レディースオールスター」(優勝賞金490万円)は最終日の12日、12Rで優勝戦が行われ、1号艇の守屋美穂が逃げ切って勝利。第6回大会以来2度目、GⅡでは4度目となる優勝を果たした。2着には4号艇で地元の實森美祐が入り、3着には3号艇の長嶋万記が入り、3連単は1800円の8番人気の結果となった。
■ヒロイン 完璧な走りで選出1位の期待に応えた。本番レースは展示と変わらずの枠なり3対3。「全速で行きました」。トップタイミングのコンマ02を踏み込むと、1Mでは「他の艇も気にならなかった」。カドから艇を伸ばしてくる實森を尻目に、「安心して回れた」と全速ターン。独走態勢を築くと、危なげない走りで大勢のファンが待つゴールまで一気に駆け抜けた。 「すごくいい相方だったな」と振り返るように、今節は相棒の73号機が快進撃を大きく後押しした。予選道中は開幕5連勝と破竹の勢い。さらに充実していたのは機力だけではない。予選ラストは6枠で4着と連勝はストップし、気持ちが切れそうな場面もあったが、「消極的なレースをしてしまった」としっかりと反省。「一晩で気持ちを切り替えられた」とメンタル面も充実していた。心技体と全てを整えた状態で、王道のレールを外すことなく突き進んだ。 大会は2度目のVとなったが、「前回は無観客だったので、みなさんの前に出ることができてうれしかった」と直接のV報告に喜びもひとしお。「ファンのみなさまの声援があって、頑張れると実感した。ありがたいなと思う」。応援の力を再認識する大会となった。 次節は再びそのファンの選出によって参戦できるSGオールスター。「投票してくださった方々の票を無駄にしないよう、いろんなものを吸収していきたい」。女子随一の人気者が、艇界一の人気者へと階段を駆け上がる。 (古賀正史) ■プロフィル ◆守屋美穂(もりや・みほ)1989年1月20日生まれの35歳。岡山県倉敷市出身。県立倉敷商高卒。2007年11月の尼崎でデビューの101期。同期には片岡雅裕、後藤翔之、篠崎仁志、大池佑来らがいる。レディースオールスターは今回で4大会連続の1位選出と、ファンからは絶大な人気を誇る。同年12月のびわこで初1着。13年2月の鳴門で初優勝。12年2月の多摩川レディースチャンピオンでGⅠ初出場。14年12月の住之江クイーンズクライマックスでGⅠ初優出。同年5月の福岡オールスターではSG初出場も果たした。GⅡは混合戦も含む4Vで通算では35V。154センチ、45キロ、B型。