吉祥寺・井の頭公園駅前で営業するシフク食堂姉妹店「ななみ堂」の外観

　手作り定食と甘味を提供する食堂「ななみ堂（※ななみ＝七が3つ）」（三鷹市井の頭3）が11月22日、井の頭公園駅前にオープンした。（吉祥寺経済新聞） 【写真】ななみ堂の窓側に設置したカウンター席 　吉祥寺・中道通り沿いで2021年10月から営業する「シフク食堂」の姉妹店で、3周年に合わせてオープンした。 　両店の店主、榎本なつみさんは「井の頭公園駅活性化のため、空き家をリノベーションして店を開かないかと懇意にしている不動産会社から声をかけられたことが物件との出合い」と話す。 　「この場所なら、シフク食堂ではできなかったお膳スタイルの食事や愛犬と過ごす時間を提供できる。こんなに立地条件のいい物件は出ない。今しかない」と借りることに踏み切った。 　「ゆっくりと過ごしてほしい」と古い家屋はそのままに、古道具などを取り入れて内装を変えた。デザインは「STUDIOONK（スタジオオンク）」を経営する10年来の友人で建築家の小野晃次郎さんが手がけた。 　店名には「気持ちも体も喜ぶ店に」という思いを込め、『喜』の異体字の『ななみ』の字を充てた。「古き良き雰囲気が店にぴったりだし、ラッキーセブンの七が3つあるのも何だかうれしい」とほほ笑む。 　店舗面積は10坪。「井の頭公園の四季や井の頭線が走る風景を楽しんでもらえるように」と窓側にカウンター席3席を用意。他に、テーブル2卓と椅子4脚を備える。「桜の原木を使ったカウンターにはスツール2脚を置く予定。ゆくゆくは立ち飲みの場としても使ってほしい」と榎本さん。 　メニューは主菜、季節の副菜5品、産直野菜を使ったみそ汁、ご飯を膳にのせた定食のみ。「こだわり煮込みハンバーグ」「大切り銀ダラの煮付け」（以上1,800円）などの月替わりメニュー3品、日替わりメニューを1品を用意する。平日は無料でお茶も提供。15時ごろから甘味が加わり、アラカルトメニューも提供する。 　食事とセットになるソフトドリンクは、自家製レモンスカッシュ（300円）、ホットコーヒー、ウーロン茶（以上200円）など。アルコールは生ビール、ホワイトラムとショウガを使ったオリジナルカクテル「吉祥クーラー」（650円）、グラスワイン（赤・白、550円）など。 　榎本さんは「今は試運転で20時以降の営業は2025年3月から。本格的な営業は店舗内の設備が全て整った2025年2月になる予定」と話す。「2階の6畳間を板張りに改装し、飲食できる席を設けて桜の季節には使いたい」とも。 　「シフク食堂とななみ堂は自分の思いを形にする場として、どちらが欠けても成り立たない表裏一体の店舗。定食の主菜はシフク食堂と同じものは提供しない。井の頭公園散策のついでに立ち寄ってもらえるよりどころとして、地域住民の憩いの場に使ってもらえたら」と来店を呼びかける。 　営業時間は11時30分～20時（売り切れ次第終了）。