子どもが理系なので私立大学なら400~500万は必要です。教育ローンを「子どもと一緒に返済」って、できませんか?
私立理系の大学に進学すると、文系に進学した場合と比較して高額な学費が必要となる傾向があります。子どもの希望する進路をかな叶えてあげたいけれど、費用の負担を重く感じる人も多いでしょう。 教育ローンを借りて子どもと返済の負担を分担することは、果たして可能なのでしょうか。本記事では、教育ローンを子どもと返済できるのかどうかや、教育費の負担を子どもと分割する方法を解説します。 ▼「大学無償化制度」の対象者とは? 年収要件や注意点を解説
教育ローンは親が借りて親が返済するのが一般的
教育ローンといえども融資であるため、返済能力がなければ借りられません。そのため、借り入れの条件として「成人していること」「安定した収入があること」を求めているものが一般的です。 これは国の教育ローンも同様で、たとえ社会人からの大学入学であったとしても、学業に専念することで収入が途絶えるのであれば、学生本人は申し込めないとしています。大学受験をする高校生の場合、安定して収入を得ている人は少ないでしょう。必然的に保護者の名義で借り入れをすることになります。 また、保護者の名義で借りた教育ローンを子どもが返済すると、子どもが負担した金額によっては贈与税の対象となる可能性があります。保護者名義の教育ローンを子どもと一緒に返済することは、避けたほうが無難です。
学生本人が借りて返済する「奨学金」
学生本人が、自分の名義で進学・在学資金を借り入れるのが「奨学金」です。奨学金には、返済が必要な貸与奨学金と返済不要で入学金の減免とセットの給付奨学金があり、さらに貸与奨学金には無利子の第一種と有利子の第二種があります。 第一種奨学金を借りられれば、利子を負担しなくてよいため、教育ローンの利用時と比べて返済額をおさえることが可能です。また、返済は卒業後にスタートし、有利子の場合も在学中は利子が発生しません。在学中は返済を気にせず、学業に専念できるメリットがあります。 ただし有利子の奨学金は、卒業して奨学金の貸与が終了するまでは利率が分かりません(上限3%)。想定よりも高い利率での返済になる可能性がある点には留意が必要です。教育ローンと奨学金の主な違いを、図表1にまとめました。 【図表1】