<わたしたちと音楽 Vol.35>kiki vivi lily 年齢や容姿について、他人が言うことを気にせず自分を信じて
年齢を重ねて経験を積み、なんでもやれると思うように
――そんなkiki vivi lilyさんがロールモデルにしているような女性アーティストは、どんな方々なのでしょうか。 kiki vivi lily:【グラミー賞】を毎回楽しみに見ているのですが、女性の活躍は素晴らしいですよね。特にヴィクトリア・モネが素敵だなと思って、社会に対してメッセージを発信し続ける彼女の活動についていろいろと調べてみて、自分が目指していきたい姿の1つだなと思いました。国内ではもちろん松任谷由実さんですし、CharaさんやUAさんが妊娠・出産を経て今もなお最前線で活躍されているのを見ると、「私も挑戦してみたい」と思います。30代になって、周りの女性たちもライフステージがいろいろで。アーティストの友人たちはすごく精力的に活動していて、私自身も今すごく楽しいし、一方で家族を持っている友人たちも充実して見える。私は大学時代からオーディションを受けていたけれど、卒業後は一度就職して会社勤めを続けながら活動していましたが、コロナ禍で音楽一本に絞りました。デビューが遅かったからこそ、これから長く続けるには、ということをよく考えてますし、「やりたいことは全部やろう」という気持ちです。 ――さまざまな経験を経てきたからこそ、今は吹っ切れて活動に集中できているのですね。今kiki vivi lilyさんが音楽を通して伝えたいのはどんなメッセージでしょうか。 kiki vivi lily:人生にルールなんてないんだよってことですかね。何かを始めるのに「遅すぎる」というのもないし、女性アーティストは容姿が魅力的でなくちゃいけないというルールもない。みんな、やりたいことをやれるようになったらいいなって思っています。人に前向きなメッセージを発信するには、私自身が良い時間を過ごして良い気持ちで満たされていないとパワーも出てこないと思うので、これからも広い世界を見て、いろいろな体験をしていきたいです。
プロフィール
kiki vivi lily 2015年にkiki vivi lilyの名前で活動を開始し、2019年6月に1stフルアルバム『vivid』でデビュー。スペインでの海外初公演を実現させた。2020年12月にはEP『Good Luck Charm』をリリースし、収録曲の「ひめごと」が三井アウトレットパークSURPRISE SALEのCMソングに抜擢される。2021年10月、2ndフルアルバム『Tasty』をリリース。収録曲の「Lazy」が、若者を中心にスマッシュヒットを記録。2023年にはEP『Blossom』を発表するなど、精力的に活動を続ける。
Rio Hirai(SOW SWEET PUBLISHING)