大学に行くために「奨学金を借りる」くらいなら、高卒で働いたほうが「収入面」ではいいでしょうか?
奨学金を返せないことってないの?
奨学金を借りる場合は返済時のことも考えなければなりません。きちんと返済できるかどうか不安になる方もいらっしゃるかもしれませんが、過度に心配する必要はありません。 独立行政法人日本学生支援機構の調査によると、延滞者のうち69.7%の方が年収300万円以下となっています。平均的な大学卒の収入であれば、延滞の心配はさほどないと想定されます。 また、万が一けがや病気、失業などで収入が減少したり途絶えたりした場合でも「減額返還制度」や「返還期限猶予制度」といった、無理なく返還が続けられるような制度が整えられています。 これらのことから、奨学金の返済が不可能になることのリスクを過度に心配する必要はないと思われます。 とはいえ、奨学金を4年間借りると相当な額になることは事実であるため、返済リスクについてはしっかりと考えておく必要があるでしょう。
まとめ
大卒と高卒との年収を比較した統計上のデータを見る限り、奨学金を利用してでも大学に行く価値は十分にあるといえるでしょう。 ただし、大学に行けば必ずしも高い収入を得られるというわけでもありません。けがや病気など、不測の事態に見舞われることもあり得ます。奨学金を利用して大学進学をするに当たっては、奨学金の返済リスクも踏まえ、事前にしっかりと考えておく必要があるでしょう。 出典 厚生労働省 令和4年賃金構造基本統計調査の概況 独立行政法人日本学生支援機構 大学 ・ 返還例 令和元年度奨学金の返還者に関する属性調査結果 執筆者:柘植輝 行政書士
ファイナンシャルフィールド編集部