5人のパパ&幼稚園の先生・つるの剛士「2回目の育休で”家庭訓練”をした僕は、達成感も評価も無いママたちの辛さに気づいた」
育児や“家の仕事”のことを わかっている気になっていた僕
ママたちがあたりまえのように毎日している“家のこと”をすべてやってみると、今までどれくらい自分が浅はかだったのかがわかります。ママを喜ばそうと思って、皿洗いなんかをしてドヤ顔をするパパ(僕もその一人でした)。家事って、何か一つの作業ではないんです。洗い物をした後はごみを処理して、シンクを掃除。調理器具や食器をきれいに収納して……と、限りない。それを、皿洗いだけして”家事をやった感”なんて出しちゃって、申しわけなかったと気づくはず。 僕も「ぜんぜんできていなかったわ。本当にごめんなさい。今までありがとう」って奥さんにあやまりました。すると、奥さんは「そんなことないよ。本当に助かったもの。でも、いろいろなことに気づいてくれてうれしい」と言ってくれたんです!
話を聞いてくれて気持ちを理解してくれるだけで救われる
家の中に「自分の気持ちを理解してくれている大人」がひとりいるって、どれくらい心強いことなのかというのを痛感しました。以前は、仕事から帰ってくると、奥さんがその日にあったことを話してくれても、右から左へと聞き流す……ということが多々ありました。でも、この育休を経験してからは「そうなんだ。大変だったね。ありがとう」と、きちんと向き合って、心からいたわりの気持ちをかけられるようになりましたし、会話も増えました。 育休って、男の「家庭訓練」だと思うんです。仕事のように達成感もないし、評価もされない育児や家事。それは、みっちり経験してみないと決して見えてこないし、理解もできないと思います。目標を立てても思いどおりにはいかないことのほうが多くていつも消化不良状態でモヤモヤ。でも続けていくしかない……。そんなママの、いちばんの理解者となって、寄り添うことができるように、パパたちにはぜひ、育休を取得し、家事と育児のスキルをママに鍛えてもらうことをおすすめします! 次回は僕が幼稚園教諭と保育士資格を取得し、幼児教育の世界に踏み込んでいこうと思ったいきさつと、これからしたいことをお話しします。 PROFILE つるの剛士(つるの たけし) 1975年生まれ。福岡県出身。神奈川県藤沢市在住。1997年「ウルトラマンダイナ」のアスカ隊員役を好演。2008にはバラエティ番組「クイズヘキサゴン」でユニット“羞恥心”を結成しブレイク。以降、音楽活動やタレントとしてマルチに活躍中。私生活では2男3女の父親。2022年には短期大学を卒業し、幼稚園教諭二種免許、保育士資格を取得。現在は大学のこども心理学部に在籍。将棋、釣り、サーフィン等特技と趣味も幅広い。@takeshi__tsuruno