再び盛り上がるDeFiが直面する4大リスク──スケール、スピード、複雑性、相互接続性
4. 相互接続性
広範囲に相互接続された経済システムは、リスクの観点からは悪夢となりうる。しかし、相互接続は経済システムの進化における自然なステップだ。 現在のDeFiエコシステムは、その前身よりもはるかに相互接続している。EigenLayerのリステーキング・デリバティブがトークン化され、Pendleのプールで取引されたり、Gearboxのレバレッジで利用されたりしている。 その結果、1つのプロトコルのリスク条件がDeFiエコシステムの異なる主要な構成要素に急速に浸透する可能性があり、リスクモデルの構築が非常に困難になっている。
技術リスクから経済リスクへ
ハッキングとエクスプロイトがここ数年、DeFiにおける支配的なリスクだったが、それは変わり始めているのかもしれない。新世代のDeFiプロトコルは、よりイノベーティブであるだけでなく、技術的なセキュリティの観点からも、より強固なものとなっている。監査法人はより高度な対応が可能になり、プロトコルはよりシリアスにセキュリティに取り組んでいる。 進化する金融システムとして、DeFiのリスクは技術的なものから経済的なものへと移行しつつあるようだ。スケールの大きさ、成長スピードの速さ、複雑性の増大、相互接続性の深まりによって、リスクの観点から見ると、DeFiは予想できない領域へと移行しつつある。DeFiのリスクに取り組んでいる企業はほんのひと握りで、追いつくことが課題となっている。 |翻訳・編集:山口晶子、増田隆幸|画像:Shutterstock|原文:The Changing Face of Risk in DeFi
CoinDesk Japan 編集部