“まるでバスケ少年”富樫勇樹のメンタリティ「少し変な言い方なんですけど…」過密日程も千葉J衝撃2冠
■ 富樫勇樹を突き動かす原動力
2024年に入ると主力の顔ぶれが揃い、小川や金近廉ら若手の奮起が少しずつコートに表れ始めると、千葉Jは連勝街道を突っ走った。 2月14日の天皇杯準決勝・対宇都宮ブレックスでは試合開始から0-16のランを許しながら、心身ともに相手のプレッシャーに引けを取るチームメートを鼓舞するべく、富樫は第1クォーターから点差に関係なく積極的に攻め続け、大逆転勝利の火付け役となった。 天皇杯決勝の1週間前にはフィリピン・セブ島でEASL制覇を果たし、MVPにも輝いた。 今、改めてBリーグ、天皇杯、EASL、日本代表戦と質の異なる試合が混在する中、プレーし続けられる秘訣を問うと、「少し変な言い方なんですけど」と微笑しながら、こう答えた。 「もちろん真剣にプロ選手として責任を持ってコートに立っていますけど、心の大きな部分では、楽しくプレーしています。小学生の時に公園に遊びにいくような気持ちをまだ持てているので、シンプルに自分の好きなこと、楽しいことができていることが大きいと思います」 残るはBリーグ制覇のみ。もし頂に辿り着けば、チーム史上初の天皇杯&Bリーグ2冠、EASLを含めれば“3冠”となる。富樫にとって、チームの成長を実感できた天皇杯制覇は、何よりの大きなモチベーションとなる。 Bリーグ後半戦、「公園に遊びに行くような気持ちで」どんなプレーを見せてくれるのか。目が離せない。 取材・文=牧野豊
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