人格破綻まで招きかねない「低血糖」の恐怖、「高くても低くてもダメ」血糖値の正しい整え方
これが副腎疲労につながり、自律神経の乱れをもたらし、恒常的に疲労、倦怠感、ストレスを感じるようになります。それが過食や運動不足をまねき……。というように、まさに負のスパイラルに陥ってしまうのです。 血糖値スパイクによる弊害はまだまだあります。どんどん紹介していきましょう。 ■高血糖は「白髪・薄毛・しみ・しわ」の原因にもなる 血糖値スパイクは、血糖値が高くなりすぎる状態と、低くなりすぎる状態を、両方つくります。どちらも、いいことはありません。本項では、高血糖のデメリットのうち、世間の関心が非常に高いテーマに言及していきましょう。
俗に「美容と健康」はワンセットで扱われることが多いですが、じつは高血糖は健康だけでなく美容にも大きく影響します。もちろん、みなさんにとって好ましくない方向に、です。 高血糖が続くと、体の中でたんぱく質と糖質が結合し、体温で熱せられることによって「糖化」という現象が起こります。糖化が起こると、多くのAGEs が発生します。AGEsはAdvanced Glycation End Products の略称で、日本語では「終末糖化産物」と表現されます。
これはいわば、たんぱく質と糖質が加熱されることによって生じる、おこげのようなものです。まさにおこげのように、褐色の姿をしています。このAGEsは、蓄積した場所の老化をまねく、とても迷惑な物質です。 例えば頭皮にAGEsが溜まると、毛根細胞に作用して、白髪や薄毛の進行を早める原因になります。溜まる場所が顔や体の皮膚であれば、皮膚のコラーゲンの弾性化が低下し、しみやしわがどんどん増えていくことになります。そう、高血糖が続くとAGEsが増大し、驚くべきペースで老けていってしまうのです。
もちろん、美容だけではなく健康に与える影響も大きく、AGEsが骨に溜まれば変形性関節症や骨粗しょう症、血管に溜まれば動脈硬化や心筋梗塞、脳に溜まれば脳梗塞や認知症などにつながります。 AGEsを増やさないためには、血糖値を下げること、ならびに血糖値スパイクを起こさないことが大切。これを肝に銘じましょう。 ■じつは「低血糖」も健康に深刻なリスクをもたらす 高血糖は絶対に避けたいですし、本稿のメインテーマは「血糖値を下げる」です。しかし、ものには限度があります。下げすぎてもまた、問題が発生するのです。もちろん、血糖値スパイクが激しすぎて、著しく血糖値が下がってしまうのも看過できません。