【宝塚記念】「武豊といえば持っている騎手」ドウデュースで結実 友道康夫師とレジェンドの縁
40年前からの縁が淀のグランプリで結実-。上半期の総決算・宝塚記念(G1、芝2200メートル、23日=京都)の枠順が20日、確定した。ファン投票でレース史上最多の得票数を記録したドウデュース(牡5、友道)は4枠4番に決まった。同馬を管理する友道康夫調教師(60)には、鞍上・武豊騎手(55)との浅からぬ縁があった。 【写真】最終追い切りで軽快なドウデュース ◇ ◇ ◇ ドウデュースには頼りになる鞍上がいる。ダービー3勝をはじめJRA・G1・19勝を挙げる名トレーナー友道師は、レジェンド武豊騎手に全幅の信頼を置く。 「武豊といえば、勝負強くて、持っている騎手。直近でいえば、今年の函館競馬で開幕戦を勝利していたよね。ここぞ、というところで勝っているジョッキーだと思う」 名手との出会いは師の学生時代にさかのぼる。今から約40年前。当時、大学生だった“友道青年”は、騎手デビュー前の“武豊少年”を阪神競馬場で見た。 「阪神競馬場で厩舎監視員のアルバイトをしていた時に初めて会った。まだ騎手としてデビューする前だったけど、『武豊』という名前は知っていた。それくらい有名だった」 そんなレジェンドジョッキーのJRA通算500勝は、浅見国一厩舎で調教助手をしていた友道師の担当馬ロイヤルタイム(91年7月21日小倉の未勝利戦)だった。当時からその勝負強さを肌で感じていた。 「あの時のことは鮮明に覚えている。あの勝利は特別だった。今でも記念に作られたテレホンカードは持っているよ」 調教師に転身してからも「武豊騎手=特別な存在」というのは変わらない。師自身はまだ勝てていない宝塚記念の勝利&節目のJRA・G1・20勝目へ。無類の勝負強さを誇るレジェンドへの期待は大きい。 「今年の宝塚記念は、武豊騎手とディープインパクトが勝った06年以来、18年ぶりの京都開催。僕にとって初めてのグランプリ制覇(昨年の有馬記念)が豊ジョッキーとドウデュースだったし、ここも勝ってくれると思っている」 宝塚記念ファン投票の歴代最多得票という厚い支持と同じく、友道師も大きな期待を持って豊ドウデュースを送り出す。【藤本真育】 ◆武豊騎手×友道師 JRAのレースではこれまで157回のタッグがあり、成績は【39・20・24・74】で勝率24・8%、連対率37・6%、複勝率52・9%とかなりの好相性。1番人気に限ると【23・6・10・13】で同44・2%、55・8%、75%とはね上がる。また、JRA・G1では【4・0・4・8】で勝率25%、複勝率50%。ドウデュースでの3勝(21年朝日杯FS、22年ダービー、23年有馬記念)と、ワールドプレミアで19年菊花賞を制している。 ◆友道厩舎の宝塚記念成績 08年サクラメガワンダー(12番人気4着)が初挑戦。これまでのべ10頭を送り出して【0・1・1・8】。09年サクラメガワンダーが3番人気で2着、14年ヴィルシーナが8番人気で3着に入っている。直近は22年ポタジェの11着。