医薬品を購入したらなぜか「5400円」も安くなった!「医療費控除」より「セルフメディケーション税制」の方が安かったのはなぜ?
医薬品を購入する方法には、病院で診察を受けて処方してもらう方法と、自分で薬局・ドラッグストアへ行って購入する方法があります。購入した金額によって、控除制度の利用が可能です。 医薬品を購入した際に利用できる控除には「医療費控除」と「セルフメディケーション税制」があります。それぞれ利用できるようになる金額が異なるため、注意が必要です。 今回は、医療費控除とセルフメディケーション税制の違いや、どちらが得かについてご紹介します。
セルフメディケーション税制と医療費控除の違い
セルフメディケーション税制と医療費控除は、医薬品を購入したときなどに利用できる点では同じですが、制度を利用できる金額や条件などが異なります。 また、2つの制度は併用ができません。 ■セルフメディケーション税制とは 厚生労働省によると、セルフメディケーション税制とは「特定の医薬品購入額の所得控除制度」とも呼ばれる制度です。 健康の維持や促進、また病気などの予防対策を行っている方が利用でき、スイッチOTC医薬品や市販の医薬品を購入すると、費用に関して所得控除を受けられます。 スイッチOTC医薬品とは、病院などで医師から処方される医療用医薬品を、市販用として転用した薬のことです。 制度を利用するための条件である、健康を維持したり病気の予防対策をしたりする行動とは、健康診断や予防接種を指します。申請時に必要ですので、健康診断や予防接種の領収書、もしくは証明書を保存しておきましょう。 医薬品の購入額が、世帯で1万2000円以上の場合に利用でき、超えた分がそのまま所得から控除されます。 なお、セルフメディケーションのマークが付いている商品が対象となります。 ■医療費控除とは 医療費控除では、医薬品も含めた医療費全体が対象範囲です。世帯で支払った医療費が10万円を超える場合に、超えた分だけ所得から控除されます。 病院での利用だけではなく、指定の医薬品をドラッグストアで購入した場合も、医療費として計上が可能です。