新米1200キロ盗まれる 防犯対策報われず 福島県須賀川市
福島県須賀川市今泉の佐藤恒男さん(73)が所有する農業用倉庫から、収穫したばかりのコシヒカリの玄米約1200キロが盗まれたことが16日、分かった。家族によると、被害額は50万円に上るとみられ、須賀川署が窃盗容疑事件として捜査している。 家族の話では16日午前7時ごろ、倉庫に保管していた玄米約70袋のうち、30キロ入りの約40袋がないことに佐藤さんが気付き、家族が110番通報した。倉庫は15日夜には施錠してあったが、16日朝はドアが工具でこじ開けられ、中からシャッターを開けられた痕跡があったという。 コメ不足や米価高騰が世間の関心事となる中、佐藤さん方では防犯カメラを購入したり、コメの保管期間を短くしたりと防犯対策に気を配っていたという。家族の一人は「苦労が報われない思いだ。ひとごとと思わずに対策してほしい」と落胆しつつも、周囲の生産者を気遣った。 須賀川署は同日、「米泥棒に注意!」と題したポリスメールを発信した。倉庫などを確実に施錠し、不審人物を見た際はすぐに通報するよう呼びかけている。