ありし日のゴルバチョフ元書記長。 photography: AP／Aflo

「ペレストロイカ」を提唱・推進したソビエト連邦初代大統領との写真をシェアした若い女性インフルエンサーの登場をネットユーザーは見逃さなかった。 【動画】切長の目にぷっくりとした唇…ゴルバチョフの美しすぎるひ孫の投稿をチェック！ ふさふさとしした茶髪に切れ長の目、ぷっくりした唇の持ち主、それがTikTokでゴルバチョフを連想させるalexagorbiのアカウントを持つ女性インフルエンサー、「アレクサ・ゴルビ」だ。日常を切り取ったユーモラスな動画で1万5千人近くのフォロワーを集めている。

投稿の中で一番人気となったのは6月13日の動画だ。80万以上の「いいね」と540万ビューを集めたのは、「曽祖父のミハイル・ゴルバチョフとの幼い頃のツーショット」だった。ゴルバチョフといえばソビエト連邦最後の最高指導者として絶大な人気を誇った人物。2022年8月に91歳で死去している。プロフィールに誇らしげに固定された投稿は2枚の写真から構成され、そのうちの一枚がクリスマスシーズンと思しき件の写真だった。「ベルリンの壁をなくし、冷戦を終結させ、ソビエト連邦を解体させた曽祖父に10点満点」のキャプションがついている。「GTA VIの発売を待っていたらゴルバチョフの子孫がTikTokに登場しちゃったよ。びっくり」とネットユーザーも唖然としたようだ。

ペレストロイカの父

ミハイル・ゴルバチョフはソビエト連邦共産党の最後の書記長であり、ソ連の解体を加速させた20世紀の歴史における重要人物である。ベルリンの壁崩壊によるドイツ再統一の立役者であり、1980年代のソ連・アフガン戦争を終結させた。冷戦終結後のソ連の近代化を目指した改革「ペレストロイカ」の推進者でもある。彼に対しては、市民権の重要性を確信し、進歩的な思想を持った国家元首であったという人もいれば、ソ連という国家を崩壊させた張本人という見方もある。しかし、ゴルバチョフが指導者として同国内で影響力も人気もあったことは事実だ。 この投稿をネットユーザーは見逃さなかった。「あんたのおじいさんのおかげで歴史地理学が赤点だった」はともかく、「素晴らしい英雄だ。彼とあんたと家族みんなに敬意を表す」、「これまで見た中で最高にクールな投稿」、「ゴルビは文字通り世界を救った。彼の子孫だなんてクールだね」、「歴史に影響力を及ぼしたゴルバチョフをずっと尊敬している。リスペクト」といった好意的なコメントもあれば、「良いこともしたけれど、指導者としては失敗だね」、「ゴルバチョフは規則好き」、「彼が多くのことを隠蔽したことを忘れない。チェルノブイリの被害の実態も、人々が自宅で被曝するのを放置したことも」といったネガティブなコメントもあった。いずれにせよ、こうしたコメントにもたじろがず、彼女は「いなくなって寂しい」と自らコメントしている。