韓国軍の防諜司令官、拘束審査放棄…「部隊員にひざまずいて謝罪」
12・3内乱事態の容疑者となっているヨ・インヒョン国軍防諜司令官が、拘束令状実質審査を放棄した。ヨ司令官は「部隊員一人ひとりの手を握り、ひざまずいて謝罪したい」と語った。 ヨ司令官は13日、国防部記者団に送った声明で「指揮官である私を信じて命令に従った部下たちにぬぐえない困難を招いたことに対しても、深い責任を痛感する」として、拘束令状実質審査を放棄すると表明した。ヨ司令官は、非常戒厳の際に国家情報院や警察などに逮捕対象者リストを自ら渡したとされる人物だ。ヨ司令官は尹大統領の出身校(ソウルの冲岩高校)の先輩・後輩からなる「冲岩(チュンアム)派」の1人で、キム・ヨンヒョン前国防部長官とともに今回の内乱の実行を主導した疑いが持たれている。 ヨ司令官は「12月3日に(キム前)長官の命を受け、命令を履行しなければならないという義務感と、それによってもたらされる諸般の結果との間で深刻に悩んだが、結局は軍人として、指揮官として、命令に従った」と語った。そして「私の判断、行為とその結果に対する責任を重く受け止め、その法的責任を完全に取る」と述べた。ヨ司令官はただし、「私を信じて、たとえ受動的であったとしても、命令を履行しなければならなかった部下たちには、最大限の善処と寛容を施して下さるよう願う」と話した。 ヨ司令官はまた、「私の拘束の必要性についての尋問に応じることは国民と部下職員に対する道理ではないと判断し、これを放棄することにした」と語った。また、「1988年以来歩んできた軍人としての名誉ある道に大きな汚点を残し、このような姿をさらすことになり、国民のみなさまと我が部隊員、そして家族に申し訳ない気持ち」だとして、「今後、歴史と現実の法廷で私の行動と結果に対する責任を取る。常にそうだったように、祖国の発展のために祈りつつ、せめて心は国民のみなさまと共にある」と付け加えた。 シン・ヒョンチョル記者 (お問い合わせ japan@hani.co.kr )