豊橋技科大ロボコン同好会の宮下代表が振り返る
ABU大会で3位、連覇はならず
アジア太平洋放送連合(ABU)主催のロボット競技会「ABUアジア・太平洋ロボットコンテスト」(25日、ベトナム)で、日本代表の豊橋技術科学大学ロボコン同好会「とよはし☆ロボコンズ」は準決勝で香港に敗れ、3位に終わった。代表の宮下功誠さん(機械工学課程4年)は「優勝という結果で応援と期待に恩返しできなかったのは悔しい」とコメントした。【北川壱暉】 今年は12の国と地域が参加した。テーマは「コメ作り」で2台のロボットが苗に見立てたパイプとボール型の籾(もみ)を所定の位置に移す。自動制御の1台が色を識別しながら自陣のボールを籠に入れる。3分以内に移動した苗と籾の合計点数で相手を上回るか、相手との点差が開き勝利確定となる「ムアバン」を目指す。6月の「NHK学生ロボコン2024」では史上初の3連覇を果たし代表権を獲得した。 国内大会からボールを運ぶスピードを強化した技科大チームは、予選では素早く正確なプレーでエジプト、カンボジアに「ムアバン」で勝利。決勝ラウンドでは初戦で中国を破った。だが、準決勝の香港戦の序盤にアクシデントが発生。籠にボールを運ぶ際、自動制御ロボットが自分の色以外のボールを指定のエリアから出してしまう違反をし、その間に大量得点を許し380対470で敗れた。
仲間には感謝、後輩はリベンジを
宮下代表は「ミスで相手に隙を与えてしまった。大会中は英語でのコミュニケーションがとても大変で、ルールの確認を審判や他国のチームと共有するのに苦労した」と振り返った。 現地観戦した前代表の廣本一真さんによると、大会後「先輩たちを越えたかった」と言う宮下代表に、「俺らも勝てなかった中国に勝てたじゃないか。技術では十分上回っているよ」と声をかけたという。「ロボコンの経験を次の人生に生かしてほしい」と激励した。 宮下代表は「仲間には感謝しかありません。後輩にはリベンジを果たしてくれることを期待しています」と話す。
東愛知新聞社