【バスケ】名古屋ダイヤモンドドルフィンズが琉球に連勝、逆転「西地区制覇」にあと一歩 完成度の高さ示した“三つのポイント”
「ORとFT」に現れた最終盤の高い集中力
二つ目は最終盤での高い集中力だ。 リードチェンジが15回に達する激戦となったこの試合。一進一退という状況のまま第4Qに突入し、残り4分57秒でオフィシャルタイムアウトに入る際も69ー70と僅差だった。プレーが再開すると、ティム・ソアレスの3Pですぐにひっくり返す。齋藤も3Pで続き、残り約3分で5点をリードした。 圧巻だったのは、ここからだ。 名古屋Dは須田が3Pを外すが、ソアレスがオフェンスリバウンド(OR)を奪取。続くオフェンスでもソアレスのフックシュートが落ちたが、ジョシュア・スミスがORに絡んでポゼッションを継続した。3点差に縮められた後のオフェンスでもスミスが3人に囲まれながら体を張ってORをもぎ取り、追加点につなげた。 最終盤でORを連発し、相手の攻撃回数を減らしたことが勝利を大きく引き寄せたことは間違いない。デニスHCもスミスのリバウンドを最大の勝因に挙げた。 「特にスミス選手の第4Qオフィシャルタイムアウト後のリバウンドは素晴らしかったです。それのおかげでスコット選手を休ませることができ、残り2分くらいでまたコートに戻せた。それが勝ちにつながったと思っています」 チーム全体での集中力の高さは、フリースロー成功率にも現れた。これが三つ目のポイントである。試合を通しても24本中22本(91.7%)と高確率で決めたが、第4Qに限っては14本中14本を全て成功。スタートとクロージングという試合の大きな勝負所で高い遂行力を継続し、シーソーゲームをものにした。 「チャンピオンチームの琉球に立ち向かい、諦めず、相手の流れになりそうな時もそれを押しのけて勝てたことが本当に誇り高いです」とデニスHC。齋藤のコメントにもチームに対する手応えの大きさが滲んだ。 「2試合を通して自分たちの気持ちが強かった、いい準備ができてたということを胸を張って言えると思います。試合を通してうまくいかない時間帯はありますが、そういう時でも自分たちにフォーカスを当て、どういうバスケットをするかを考えてしっかり踏ん張れた。自分たちが本当にCSにふさわしいチームになってきてるんだということをすごく感じた試合でした。リーグ戦の終盤で、こういった試合展開をできるというのは本当にいいことだと思います」