得意ハードコートの全豪OPから始まる大坂なおみの2019年。敵はプレッシャーだけ?!
そして今日14日、開幕する全豪オープンと、昨年優勝した全米オープンの2大会がハードコート。ちなみに大坂の全豪での戦績は、初出場の2016年大会が3回戦、2017年は2回戦で、昨年はベスト16に勝ち進んだ。この時の全豪ベスト16は、当時の大坂の4大大会ベストリザルト。それまで跳ね返され続けた3回戦の壁を突破した実績が、昨年の大坂の躍進の礎となったのは間違いない。 そのようにハードを得意とする大坂にとって、このサーフェスで待ち受ける落とし穴があるとすれば、それは過去の成功に伴うプレッシャーだろう。事実、昨年の3月にツアー初優勝した大坂は、初夏の欧州遠征を終えて北米ハードコートに戻った頃から、多大な重圧に押しつぶされそうになったことを認めている。 「ヨーロッパでは、私も自分にそれほど期待していなかった。それが北米のハードコートに戻った途端、みんなから 『調子はどうか? 良い感覚が戻ってきたか?』と問われて精神的に苦しくなってしまった」 昨年の全米オープン直前に、大坂はそのような言葉を口にしていた。 2019年の大坂は、恐らくはどの大会、どの街を訪れても、“全米オープン優勝者”や“次期女王争いの最右翼”として、周囲の視線と期待を浴びることになるだろう。繊細さと豪胆さをポーカーフェイスの内に同居させる彼女が、果たして、如何にそれら外界と向き合っていくのか――? それは試練であると同時に、本人や彼女をサポートするスタッフたちにとっても、好奇に満ちたチャレンジであるはずだ。 (文責・内田暁/スポーツライター)