「いまは山に妖精や名探偵までいるけど…」箱根駅伝“5区で区間新”青学大・若林宏樹が語った“若乃神”秘話…「最初は何、言ってんだろうと(笑)」
「最初は“若乃神”って『何、言ってんだろう』と思いましたけど(笑)」 青学大で山上りの5区を務めた若林宏樹(4年)は、4年間で原晋監督からもらった印象的な声掛けを聞かれ、そう答えて苦笑した。 【現地写真】「こ、これが若乃神の太もも…!」他の選手と全然違う、若林のバッキバキの大腿四頭筋&「めっちゃ仲良さそう…」給水で“乾杯”した田中キャプテン&黒田くん・若林くんのハグ、「左手薬指キラリ…」青学大エースの“婚約指輪”などすべて見る 「でも、結果的にそれで多くの人に知ってもらえて……最後はたくさんのファンの人たちから、転じて『若様』と呼んで応援してもらえるようになりました。今回も沿道から『若様、ありがとう』という言葉が多くて、『ああ、最後なんだな』としみじみ思えました」
本人も「これ以上ない、完璧な終わり方」
101回目を迎えた年始の箱根駅伝。その若林の走りは凄まじかった。 45秒差で先頭を行く中大の園木大斗(4年)を追って2位で小田原中継所をスタートすると、最初の3kmこそ差を広げられたものの、山中に入るとグングンとその差を詰める。結局、宮ノ下を過ぎた9.5km付近であっさり逆転すると、あとはその差は広がっていくばかりだった。コースこそ微妙に違えど“元祖・山の神”こと今井正人(順大)の記録を上回る、現行のコースでの区間新記録だった。 「1年生の時は区間3位、3年生では区間2位で、最後の4年目で区間賞。これ以上ない、完璧な終わり方だったと思います」 そう本人が振り返る通り、山上りでは驚異的な安定感を誇る若林。 だが、実は2年目だけは箱根路を走っていない。多くのメディアをはじめ、日本中の注目が集まる箱根駅伝という大舞台へのプレッシャーから体調を崩し、本番直前で発熱。交代を余儀なくされたのだ。後に日テレのインタビューでは、当時をこう振り返っている。 「『山が勝負になるぞ』というようなことを言われ、『自分が走らなければ負ける』と、考えなくてもいいことをずっと考えてしまっていた」 結果的にこの年は、若林を欠いたことで山区間にスクランブルが発生。代わりに走った選手が力を発揮できずチームは3位と敗れ、優勝を逃すことにも繋がった。 その後は寮母も務める原監督の妻である美穂さんからの「お前が走らないとだめなんだよ」という叱咤激励も受け、奮起。続く2年間の活躍で、青学大の連覇にも大きく貢献した。 「今年1年間は大きな故障もなく、過去2回、往路のゴールテープを切っているという経験もあったので自信を持って臨めました。これまでと比べても、メンタル面での成長は大きかったと思います」
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