映画「紙の月」出演の大島優子を独占直撃 ── 憧れの宮沢りえは「生き様が格好良い」
15日に公開された映画「紙の月」で宮沢りえ扮する主人公・梅澤梨花の同僚会社員を演じている大島優子(26)。エースとして牽引した「AKB48」を今年6月に卒業し、女優としてさらなる飛躍が期待される大島を独占直撃した。
物語のキーマンとも言える銀行員の相川恵子役を熱演
──今作では、無邪気に見えながらも、「お金触っているともう変になりそう。ダメですかね? 一瞬借りて戻すとか?」などのセリフで主人公の梨花を破滅へと導いていく映画オリジナルのキャラクターで、銀行員の相川恵子役を演じています。吉田大八監督も「この映画の切り札=ジョーカーとして期待してほしい」と話しているように物語のキーマンとも言える役ですがどのように演じましたか? 大島 相川という役は、梨花の転落を加速させてしまうような言葉を無意識に言ってしまうんです。ただ、あくどくなり過ぎず、どこか無邪気さを残すよう意識しました。“今どき”というのをテーマにし、「こういう子いるよね」と思ってもらえるように普通の存在をイメージして演じました。 ──相川のセリフや行動の一つひとつが物語全体の大きなアクセントになっています。大島さんといえば、AKB48時代からパフォーマンスやその存在感で一瞬にして場の空気を変える才能を高く評価されていました。女優として臨んだ今作でもそういった“瞬間の表現”は意識しましたか? 大島 演技をするうえでとくに意識はしていなかったです。原作にないキャラクターだったので、作品の空気を変える存在になれたらなとは考えていました。吉田監督と相談して相川という人物をつくっていきました。監督の指示に従ってポイントとなる部分はセリフに重みを持たせたり、「お金に手を付けちゃいそうなんですよね」というセリフの時にはお金を数えるような手つきをしたり…と行動で表現しました。 ──なるほど。今作では宮沢りえさんや小林聡美さんといった演技力に定評のある先輩女優との共演となりましたが、同じ女優として刺激はありました? 大島 刺激はとてもありました。静かに全体の空気が流れていて、そこに吉田監督のふつふつとした青い炎が見える感じだったので、良い意味でとても緊張感のある現場でした。宮沢さんや小林さんがお芝居をなさっているところを見ていても、吉田監督はお二人にも「こうしてほしい」とか、「ああしてほしい」とか、繊細に、事細かく、適格に伝えていらっしゃって。御二人がそれを汲み取って表現なさって、テイクを重ねるごとに雰囲気が変わっていくのを見ていると、「ああやって変えていくんだ」、「あそこを削っているんだな」、「あそこを出しているんだ」って。宮沢さん、小林さんの演技を間近で見させていただけたことが、私にとってとても刺激的な時間でした。 ──主演の宮沢さんと話した中で、とくに印象深かった言葉はありますか? 大島 宮沢さんに「私と同じ匂いがする」と言われた時は、「えっ!? 恐れ入ります!」って。どうして宮沢さんがそう思ってくださったのかは分からないんですけど、これから真相をお聞きしたいですね(笑)