【秋の園遊会】瑶子さま「金髪ピンクメッシュ」と友禅の美しい調和 彬子さまの「みごとな帯留め」 華子さま「格調高い松菱の帯」にうっとり
紫を基調にまとめられた訪問着も「みごとな着こなし」、と泰三さん。 灰色がかった鈍い紅色を指す、「長春(ちょうしゅん)」色の地に、松の意匠の着物。合わせているのは、深みのある紫地に金糸を用いた白金の「雲取り」文様の帯。 「二色の斜め織りの帯紐と真珠の帯留めが華やかさを添えています」(泰三さん) ■紀子さまの楽しげな楽器文様 高円宮妃の久子さまは、躍動感のある流水文様が美しい裾濃(すそご)の訪問着を選ばれた。 紅葉を主役に、梅や水仙、牡丹など四季の草花を散らした柄行だ。 長女の承子さまは、淡い地色の訪問着。紅葉や菊、梅といった四季の草花の柄行で、藍色の紐文様が優美な変化をつけている。 皇嗣妃である紀子さまも、他の女性皇族と同じ三つ紋の訪問着。やや赤みのある灰色の「素色(そしょく)」の地に、紅葉や菊、桜などの四季の草花があしらわれている。琵琶や笛といった「楽器尽くし(がっきづくし)」の文様が楽しげな雰囲気だ。 園遊会では、2009年にユネスコ無形文化遺産に登録された宮内庁の楽部による雅楽も演奏される。 緑豊かな赤坂御苑で奏でられる古式ゆかしい雅楽と、皇族方の美しい和装は、招待者の記憶にも深く刻まれたに違いない。 (AERA dot.編集部・永井貴子)
永井貴子