鈴木亜由子「気持ちで負けない」 実業団女子駅伝、創部10周年の日本郵政GがV奪還
全日本実業団対抗女子駅伝は24日、宮城県松島町文化観光交流館前から弘進ゴムアスリートパーク仙台までの6区間、42・195キロで行われ、日本郵政グループが2時間13分54秒で制した。 全力を尽くしたアンカー太田がゴールテープを切って倒れ込むと、選手たちが駆け寄って歓喜の輪を作った。日本郵政グループが4年ぶりに女王の座を奪還。高橋監督は「120点くらいの出来で、見事なレース」と選手をたたえた。 連覇を目指した積水化学に序盤こそ後れをとったが、中盤で盛り返し、終盤のデッドヒートを制した。トップでたすきを受けた5区の鈴木は4キロ過ぎでいったん積水化学の新谷に追いつかれたが、並走し続けて最後に抜き返す意地の走り。東京五輪女子マラソン代表の33歳が「とにかく気持ちで負けないと思っていた。最後は絶対にトップで渡そう」との思いを込めてつなぐと、太田は区間賞の走りで応えた。 エースが集結した3区の広中は、右膝の故障明けで約1年ぶりのレースながら区間2位の力走。パリ五輪出場もかなわず苦しんだだけに「今年の初レースがこの駅伝で本当によかった」と感極まった。 今年4月には創部10周年を迎えた。初代主将でもある鈴木は「勝因は、みんながこのチームが好きだという思いが一番強かったこと」と喜びをかみしめていた。(大石豊佳)