令和コンプラでどうなった? 新アニメ『らんま』に「原作に忠実」「配慮の仕方が謎」の意見
肝心な部分を描かなければ大丈夫?
高橋留美子先生の往年の名作マンガ『らんま1/2』の新作アニメが、2024年10月5日から放送されています。多くのファンを持つ同作は、放送開始前から話題になっていましたが、実際に旧アニメ版と比べてどう変わっていたのでしょうか。ネットの反応とともに振り返ります。 【画像】え…っ? 旧作アニメより「小さくなった」の意見も? こちらが令和に生まれ変わってもカワイイ「女らんま」全身ショットです ●令和基準のコンプライアンス対応はどれほど影響している? 『らんま1/2』はバトルとラブコメを中心とした作品かつ、女性の裸や下着の描写も多く、お色気要素も魅力のひとつでした。そして、旧アニメが放送されていた1989年から1992年は、TVのコンプライアンスがゆるかったため、乳首なども原作通りに描かれていたのです。 今回の新アニメ版で、令和のコンプライアンス下で当時のような表現ができるのかは、ファンが気にしていたポイントのひとつでした。そして、実際に放送された新アニメ版では、入浴シーンは原作に忠実に描かれたものの、乳首は描かないという表現が用いられています。 この描写に関して、ネットでは「乳首さえ見せなきゃいい理論スキ」「ネトフリの配信版では見せて欲しかった」など、さまざまな声があがりました。また、女体になった「早乙女乱馬」の入浴シーンでは、彼女の裸の後ろ姿が描かれましたが、クビレやお尻などは描かれておらず、「胸はよくても尻はダメなのか?」とコンプライアンスの基準に困惑した意見もあったようです。 今後は、コンプライアンスの最大の壁ともいえる問題キャラ「八宝斎」の登場も控えており、依然としてどのように描かれるのか、注目が集まっています。 ●30年以上が経ってもファンを納得させるベテラン声優 旧アニメ版の『らんま1/2』は、早乙女乱馬役は山口勝平さん、乱馬が水をかぶって女になった女の乱馬役を林原めぐみさん、ヒロインの「天道あかね」役を日高のり子さんが演じていました。他にも、あかねの姉妹「天道かすみ」役に井上喜久子さん、「天道なびき」役に高山みなみさんなど、30年以上経過しても活躍中の豪華すぎるキャストです。 今回の新アニメ版でも、メインのキャストは同じ声優さんが演じると事前に発表され、ファンからは喜びの声が多くあがりました。それでも、さすがに30年以上も経っているため、当時と声が変わっていないかを心配する声もあったのです。しかし、放送後は「意外に声変わってない」「日高さん声若い」「声優ってすごい」など、称賛の意見が多くみられました。 今後、登場予定の「響良牙」と「シャンプー」という作中屈指の人気キャラも、旧アニメと同じ山寺宏一さんと佐久間レイさんが演じることが発表されており、ベテランになったおふたりがどんな演技を見せてくれるのか、ファンの期待が膨らんでいます。 また、声優が変更になったキャラにも、久能帯刀役に杉田智和さん、久能小太刀役に佐倉綾音さんなど、豪華な声優がキャスティングされており、新たなキャラが登場するたびに旧アニメ版との比較が盛り上がりそうです。 ●旧アニメ版より原作準拠 新アニメ版では、メインキャストの続投や、オープニングや本編冒頭での旧アニメ版を彷彿とさせる描写など、ファンへのサービスが多くみられます。アニメの内容に関しては、旧アニメ版より原作準拠になっており、露出が控えめだったなびきの部屋着が原作通りタンクトップとショートパンツになり、改変されていた教室でのなびきと久能帯刀のやり取りも、原作に沿う形に変わっていました。 また、新アニメ版では、「し~ん」や「どっぼーん」などの効果音をマンガ風の書き文字で表現しています。同じ高橋留美子先生原作で、先に新アニメ版が放送された『うる星やつら』でも、このマンガ風の書き文字はありましたが、「書き文字が出ることで画面がポップになる」「SEがあるのに文字も加えるのはどうなんだ?」など、最近のアニメではあまり見ない演出への賛否の声が見られました。 新アニメ版『らんま1/2』は、新規視聴者に加え原作と旧アニメ版というファンを持っています。そのため、誰に向けて作るのかがとても難しいアニメですが、さまざまな意見や感想はありつつも、原作や旧アニメ版の雰囲気をしっかり再現しており、多くの視聴者から好意的に受け止められているようです。 ※日高のり子さんの「高」は「はしご高」が正しい表記
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