ヒョウ柄購入ランキング2位の大阪 最近は着てるおばちゃんいないの?
利用客「持ってるけど着てない。天六では見かけへんわ」
もう1軒、同じ天六でヒョウ柄服を販売する婦人服店を訪ねた。中年女性の店員に取材の意図を伝えると「ランキングのことは知ってますよ。埼玉がなぜヒョウ柄が好きなんか、わからへんね。うちではヒョウ柄、アニマル柄、ヘビ柄とかも売ってますし、中年の女性で好きな人はいますよ。でも、着てるのはあまり見たことないね」 同店の客だった中年女性は、これについてこんな話をしてくれた。「私も、ヒョウ柄は持ってます。でも、着てへんね。それは大阪のおばちゃんって言ったらヒョウ柄やと思われてるから、そんな服を着て歩いたら、大阪のおばちゃんやと思われる。大阪のおばちゃんと一緒にされたくない。だから着るのは控えてる。みんな、そうと違うかな。天六では見かけへんわ」 大阪のおばちゃんと思われたくない。だから着て歩かないということだ。
新世界の店主「顔が『バ~ン』と描かれたものが人気」
大阪の新世界には、ヒョウ柄専門の唯一の婦人服店「なにわ小町」(大阪市浪速区)という店がある。テレビなどメディア露出が多いことでも知られるが、高橋真由美店長(65)にランキングの話をぶつけてみた。 「この前、テレビ局の方が取材に来て、『埼玉が1位って、ママはどう思いますか?』って聞かれました。実際、えっ!て思って、びっくりした。埼玉の認識は一切なかったわ。でも、ネットでは売れてるみたいね。うちはオープンして6年、ヒョウ柄をやり出して5年くらい。私自身がヒョウ柄が好きで、ずっと着てますよ。ただ、うちの場合は柄じゃなくて“顔”なんですよ。顔がバ~ンと描かれたものが人気で売れてますから。顔柄では大阪が1番でしょう。ヒョウ柄はいっときは流行ってたけど、だんだん引いてる気はします。でもうちはメーカーともタイアップし、オリジナルも作ってもらってるので。今は服より小物でデビューする人が多い」 なぜ好きなのか? それを聞くと、高橋ママはこう答えた。 「ヒョウ柄が好きなのは、私自身は強くなれるというか、肝っ玉かあちゃんやないけど、『任せとき!』って気分になれるんです。実際は心根が優しいおばちゃんが多いから、強さを見せたい。負けず嫌いなんです。うちに買い物に来るお客さんも、そういう同じ匂いがします」 ただ、新世界でも、この日はたまたまなのか、ヒョウ柄のおばちゃんには出会わなかった。 (文責/フリーライター・北代靖典)