杉野遥亮“宮本”「俺にしかなれない医者に」という思いを抱き大きな一歩を踏み出す<マウンテンドクター>
杉野遥亮が主演を務める月10ドラマ「マウンテンドクター」(毎週月曜夜10:00-10:54、フジテレビ系※初回は夜10:00-11:09)の第1話「大自然の真ん中で命をつなぐ山岳医療チーム誕生」が7月8日に放送された。北アルプスの麓にある長野・松本で生まれ育った宮本歩(杉野)は整形外科医として地元にある信濃総合病院に着任したが、整形外科だけでなく“山岳診療科”の兼務を命じられてしまう。(以下、ネタバレを含みます) 【写真】歩(杉野遥亮)と江森(大森南朋)はたびたびぶつかり合う ■山岳医療の現場を描く作品 本作は、信濃総合病院の山岳医療の現場に放り込まれた青年医師が、さまざまな思いを抱えた山岳医や患者と触れ合い、現実と向き合いながら成長していく姿を、松本を舞台に描く山岳医療ドラマ。 杉野は整形外科医と山岳診療科を兼務する医師・宮本歩を演じ、歩と幼なじみの麻酔科医・村松典子を岡崎紗絵、看護師・鮎川玲を宮澤エマ、歩と典子の幼なじみで焼き鳥店を営む小松真吾を向井康二、循環器内科医・掛川康二を近藤公園、オペ看護師・平早紀をトラウデン直美、救命救急医・小宮山太を八嶋智人、信濃総合病院の院長・松澤周子を檀れい、そして国際山岳医としての資格を取得し、海外での活動経験もある山岳医・江森岳人を大森南朋が演じる。 ■整形外科医として着任早々、山岳診療科との兼任を命じられる 宮本(杉野)は、ある大切な約束を胸に医師になった整形外科医。生まれ育った地元・松本に11年ぶりに戻り、信濃総合病院に着任したが、院長の松澤(檀)から整形外科と山岳診療科の兼務を命じられてしまう。 山岳診療科は、山で起きた病気やけがの対応と、週に1回、金曜日に山岳外来で診察を行い、土日は山小屋で泊まり込みの勤務も行っている。何も聞かされていなかった宮本は戸惑う様子がうかがえたが、松澤には何か狙いがあるようだ。 整形外科の外来診察を行っていると、救命救急センターへの呼び出しがかかり、近くの山で遭難事故が発生したということで、宮本は救助用ヘリに乗って現場に行くことになった。 ■山岳医・江森との衝撃な出会い 現場に登頂すると、登山用の装備とは思えない軽装の若者6人が倒れていた。けがをしている2人の応急処置を行い、救急隊に彼らを優先的に病院に搬送するように伝えるが、その時に別の若者が「息ができない」と苦しみ出した。 どうやら岩で胸を強打したらしいが、どう処置していいのか分からず困っていた宮本の前に、1人の男が現れる。その男性は適切な処置を行い、宮本はただ彼の指示に従うことしかできなかった。 「山を舐めているからこういうことになるんだ。死んだって誰も同情しないぞ」と、若者たちにきつい言葉を投げかけたこの人物が、国際山岳医としての資格を取得し、海外での活動経験もある山岳医・江森岳人(大森南朋)だった。 ■松澤院長は宮本の秘めた力に期待を寄せている 初日から未経験のことが多く、宮本は松澤に「どうして自分なんですか?」と、山岳診療科と兼務する理由を聞くが、「あなたにしかできないと思ったのよ」と返ってくる。 そこに現れた江森は、「現場に俺がいなかったら搬送する患者の順位を誤って、死人が出てたところだぞ」と宮本にきつい言葉を投げた。 宮本が退出した後、江森が松澤に「あいつに何を期待してる?」と聞くと、「必要なの。地域医療には彼のような医師が」という返事が。「そうは見えないけどな」と江森は呆れた様子だったが、「まだ知らないでしょ。彼のこと」と松澤は、宮本に秘めた力、能力があると言いたげな返事をした。 ■1年間の留学を経て、宮本は戻ってきた 第1話は、“山岳医療科”に始まり、山岳医療チームMMT(マウンテン・メディカル・チーム)が誕生する経緯が描かれている。 チームのメンバーは、宮本、麻酔科医の村松、山岳看護師・鮎川、救命救急医・小宮山、循環器内科医・掛川、オペ看護師・平の6人。 村松は麻酔科医として働いているが、実家の内科クリニックを継がなければいけないという悩みを抱えている。山岳看護師・鮎川は、実家が山荘を経営しているが、過去に嫌な思い出があり山が好きではなくなった。そんなふうにそれぞれが悩みを抱えていた。 宮本も、医師を目指して医大に通っていた兄がいたが、一緒に登山した時に遭難してしまい、“兄の代わりに”医師になることを目指した。兄との約束。そのために医師になった宮本だったが、松澤に「あなたのお兄さんは本当にそんなこと望んでるかしら。彼は後ろを振り返ったりしなかった。前だけを見つめて患者のことだけを考えていた。向き合う相手を間違えないで」と言われ、ある患者と向き合ったことで気付くことができた。 「やっと分かったよ。俺もなろうと思う。俺にしかなれない医者に。いつでも患者のそばに寄り添える医者に」。 “兄のように”“兄の代わりに”という呪縛から解放された宮本は、国際山岳医としての資格を取得することを決意し、「休職届」を出した。 1年間の留学から宮本が帰ってきた。そして、用意されていた山岳医療チームMMTに加わることとなったが、そこに江森の姿はなかった。経験を積んだ宮本がMMTでどのように人命を救っていくのか。そして、江森はどのように関わってくるのか。新たなる展開に期待したい。 ◆文=ザテレビジョンドラマ部