新十両・生田目、母へ恩返しV誓った 「やんちゃだった」中学では児童養護施設に タイ出身の母と離れ「大切さ気づいた」
日本相撲協会は29日、東京・両国国技館で大相撲名古屋場所(7月14日初日・ドルフィンズアリーナ)の番付編成会議を開き、新十両に生田目(なばため、22)=二子山=と嘉陽(かよう、24)=二所ノ関=の昇進を決めた。再十両は藤青雲(26)=藤島=のみ。 生田目は国技館内で師匠の二子山親方(元大関・雅山)とともに会見した。2020年初場所の初土俵から4年半で関取の座を射止め「才能がないと思っていた」と感慨深げに話した。 家庭の事情などで中学から児童養護施設で過ごし、タイ出身の母・パチャヤさんとは離れて暮らしていた。「小さい時にやんちゃだったので。離れて大切さに気づいた。恩返ししたい気持ちが力の源になっている」。母が初観戦した夏場所千秋楽の7番相撲では新十両を確実にする5勝目を挙げ、ひとつ恩に報いた。 ただこれからがスタートだ。「母、師匠、おかみさんへの親孝行の始まりという気持ちを持って。新十両で優勝したい」。夢だという元大関の師匠のしこ名「雅山」継承を目指し、精進を重ねる。(三須 慶太) ◆生田目 竜也(なばため・たつや)本名同じ。2002年2月22日、栃木・さくら市出身。22歳。二子山部屋。栃木・矢板高から本格的に相撲を始める。20年初場所で初土俵。177センチ、152キロ。得意は突き、押し。
報知新聞社