サヴォーナ

◇「第７０回オールカマー」（Ｇ２・２２日・中山・芝２２００メートル） 　秋の古馬中長距離戦線の重要なステップとなる一戦で、サヴォーナが悲願の重賞タイトルを狙う。前走の函館記念では１番人気に支持されながら４着。１月の日経新春杯では、のちのＧⅠ馬と差のない２着に入るなど重賞級の実力は証明している。胸を張って秋の王道路線に向かうために９度目の重賞挑戦で善戦マンの殻を破ってみせる。 　　　◇　　　　◇ 　今度こそタイトル奪取だ。キズナ産駒の４歳馬サヴォーナは、デビューからコースを問わずに大崩れのない堅実派。重賞でも神戸新聞杯でサトノグランツと頭差、日経新春杯ではブローザホーンと１馬身差でいずれも２着。いつ重賞に手が届いても不思議ではない。 　前走の函館記念は１番人気に支持されたが４着。課題のスタートこそ五分に出たものの、大跳びゆえに最内枠が災いし、道中は窮屈な走りを強いられた。柴田助手も「スタートは出たけど、ずっと狭いところを走っていました。最後は巻き返しているんですけど…」と枠順と展開を嘆く。 　反撃の秋。ここまでの調整は順調だ。１２日の１週前追い切りでは栗東ＣＷを単走でしっかり追われて６Ｆ７６秒３―３６秒２―１２秒１。直線では他厩舎の馬と併せる形になったが、うなるようなフットワークで一瞬のうちに抜き去った。柴田助手は「猛時計でしたね」と笑顔を見せつつ「気性が、めちゃくちゃ大人になってきました。落ち着いてどっしりしてきましたし、良い雰囲気です」と心身の充実を強調する。 　中山は新馬戦（５着）、京成杯（４着）以来。同助手は「速い時計がどうかですが、馬場がきれいなのは良いですからね」と歓迎。その上で「賞金も加算したいですし、何よりタイトルを取ってほしいですよ」と願いを込める。初コンビとなる横山武を活性剤に、名バイプレーヤーからの脱却を図る。