ファンに手を振る阿部監督

　ついに「整った」のか――。巨人は6日のロッテ戦（東京ドーム）で約1か月ぶりに先発マスクをかぶった大城卓が今季1号3ランを含む2安打4打点。7―4で4カード連続の勝ち越しを決め、先発した井上は2年ぶりの先発勝利となる今季2勝目をマークした。 【写真】ヴィーナスに囲まれた大城と井上 　貯金5でセ首位を守った阿部慎之助監督（45）は「今のセ・リーグの順位だとかは全く気にせず、短期決戦だと思ってやっています」と力を込めた。そんな中、球団関係者は「大城卓の復活もそうだし、ようやく外国人枠をいっぱいに使える状況になった。これまでのウチの戦い方を考えれば、外国人枠がずっと空いているのは本来の形とは言えない。サウナ後の体の状態じゃないけど〝整った〟のでは」とニヤリと笑った。 　阿部巨人の船出は助っ人に悩まされた。外国人枠は一軍登録5人（出場は4人）だが、開幕直前にオドーアが電撃退団。開幕ローテのグリフィンとメンデスが不調で抹消となり、枠はスカスカ状態が続いた。しかし、ここにきて途中加入のヘルナンデスが〝大当たり〟。守護神のバルドナードも好調で救援のケラー、野手のウレーニャと4人の助っ人を登録している。このまま8日に先発が予定されるグリフィンが登録されれば、ようやく5枠が埋まることになる。 　加えて二軍調整を経て復活した大城卓の大爆発に、前出の関係者「かつて『原采配』が度々話題になったけど『阿部采配』も負けていないんじゃないか」とうなずいた。昨季まで計17年間、巨人で指揮を執った原前監督は二軍から昇格させた選手を即スタメン起用。そうした選手たちが大活躍するケースも多く、今回の大城卓の復活劇にも通じるものがあるという。 　今後も大勢や中川ら救援陣でも復帰が見込まれる戦力が控えており、このまま阿部巨人が突っ走りそうな雲行きだ。