「靴がダサい」ビジネスマンに欠けた意外な視点 「とりあえず黒い革靴ならばOK」という誤解
ですが「黒スニーカーなのに、スラックス姿が野暮ったい」というケースを見かけませんか。この現象は「カジュアルな木型」が原因で起きています。木型とは、靴のフォルムを左右する設計図のようなものですが、スニーカー単体を見て判断しづらいものです。そこでスニーカー通勤を想定したカテゴリーのなかから、靴を選びましょう。 「スマートスニーカー」と呼ばれるカテゴリーのものは、革靴の木型を意識したフォルムのものなので、結果として革靴の木型を選んでいることになるはずです。
とはいえスマートスニーカーという言葉自体が初めての方もいらっしゃると思いますので、その特徴について言及します。 ■2種類のスマートスニーカー! 合わせ方のポイント キメが細かいスムースレザーをあしらったスマートスニーカーは、革靴のようなシンプルなデザインが基本ですが、なかでも「2種類に分かれる」と私は見ています。 「スニーカーソールが目立たないコンパクトなもの」と「白いスニーカーソールを際立たせたもの」、どちらもランニングシューズのようなカジュアル要素は排除していますが、合わせ方のポイントは異なります。
たとえばスニーカーソールが目立たないコンパクトなものは、ボリューム感も革靴に近いため、黒を選んでおけば、色を問わずスラックスを合わせやすいでしょう。ただし、はき心地については「革靴に近いものが多い」のです。 一方、白いスニーカーソールが際立つものは、足に負担を掛けない「はき心地」と「印象」を両立させてくれますが、靴の色数が2色になるため、アッパーソールとスラックス色については、必ず合わせてください。というのもスラックス次第では、足元の色数が3色で散らかった印象に陥ってしまうからです。
つまり白いスニーカーソールの通勤スニーカーを選ぶ場合、「合わせるスラックス色が縛られる」ということ。この状況を見落としていたとき、スニーカーのドレス感は合っているはずなのに、スニーカー通勤が野暮ったく見えていたのです。 スーツにネクタイを締めていた時代にはなかった「足元の盲点」については、ご存じでしょうか。それは「とりあえず黒い革靴ならばOK」という誤解です。ビジネスファッションの多様化によって、ピカピカに磨き上げた「黒い革靴」が悪目立ちしてしまうケースも出てきました。