【美浦便り】マイルCS参戦チャリンに騎乗経験も…いつもニコニコ顔のマーカンド騎手に聞いた
秋競馬は人も馬も豪華です。短期免許で外国人騎手が続々と来日し、先週はクリスチャン・デムーロ騎手がエリザベス女王杯で騎乗馬スタニングローズを約2年ぶりの勝利に導きました。今週末に行われるマイルCSには欧州最強マイラーのチャリン(牡4、R・ヴェリアン)が参戦。来週のジャパンCにはオーギュストロダン、ゴリアット、ファンタスティックムーンの欧州G1馬3頭が出走します。 ただでさえいろいろな人馬に目移りするG1シーズン。美浦トレセンも華やかさが増したような気がしています。14日の朝は、調教の合間にトム・マーカンド騎手が報道陣に囲まれていました。騎乗馬の取材後に振られたのが、マイルCSに出走するチャリンの話題です。 いっつもニコニコ顔のマーカンド騎手は「乗れるなら乗りたいです」と本音をのぞかせました。4歳となった今年に入って才能が花開き、クイーンアンS、ジャックルマロワ賞、クイーンエリザベス2世SとマイルG1を3勝。一躍、マイル界のトップランカーへと成長しました。同騎手は22年9月にデビュー3戦目のミルリーフS(3着)で1度だけコンビを組んでいます。 チャリンはこれが引退戦。日本初遠征は大きなチャレンジになります。時計が速いとされる日本の馬場適性はいかほどか…。その点を今年、他馬で対戦もしていたマーカンド騎手が解説してくれました。 「今年いい成績を残して、ヨーロッパのマイルG1をたくさん制しています。速い馬場は合うのではないでしょうか。すごく勇敢な馬で、元気に走る馬。日本の競馬はタフですが、チャリンもすごくタフ。状態が万全ならいい結果が出るのではないかと思います」 3走前に計時したジャックルマロワ賞の走破時計1分33秒98は過去10年では最速の勝ち時計。確かにスピードは十分あります。しかも、週末の京都は傘マークがつく天気予報。同馬の好走率はかなり高いだろうと思わされます。 最後に「宮田厩舎の馬(ブレイディヴェーグ)も強いですけどね」と、身元引受調教師である宮田師の管理馬のフォローも忘れないのが、この人の人間力の高さ。いい助言をいただいたので、ぜひとも予想に生かしたいと思います。【松田直樹】