木戸大聖の夢を叶える秘訣「夢があることに自信を持つ」
初めての写真集で「嘘をつきたくなかった」
初の写真集に向け、どんな心持ちで撮影に臨んだのか。問いかけると、意外にも「頑張らないことを、頑張ったかもしれません」との返答。 「この写真集のために! とか、撮影に向けて調整しなきゃ! とか、そういった意識を持たないようにしていたかもしれません。せっかくの写真集だし、と思って気合を入れて、かっこよく美しく……って思いすぎちゃうと、自分を見て! って感じになりすぎちゃうから。なるべく現地の景色や、その場の雰囲気に溶け込んでいる自分、ただそこに存在している自分……って意識を持つようにしていました」 ありのままの自分。自然体な自分。それは、木戸の役者としてのポリシーにも通じるのかもしれない。「映画やドラマの撮影のときに、自分だけを見て! っていうお芝居はしない」と本人も語るように、彼の映り方はどこまでも自然だ。 写真集にも、あえて一輪の花だけをクローズアップしたカットが混じる。それはまるで、映画やドラマに一瞬だけ映り込む、景色をとらえたワンシーンにも似ている。 「写真集の撮影だけど、どこか映画やドラマでお芝居をしているような感覚がありました。夜の街並みや、暗い雰囲気のバーで撮った写真もあるんですが、イメージは『人間失格』(笑)。どこか堕落している人物を演じているような、物語のなかに生きているような撮影でしたね」 飾らない自分と、少しだけ役を纏った自分。木戸にとっては、どちらも偽りのない自分なのだろう。「あまりに芝居がかっていたら、どこか偽物みたいになっちゃう。初めての写真集だから、嘘をつきたくなかったんです」と語る彼の本当の姿が、一枚一枚の写真に残されている。
見た目は変わっても、ブレない自分らしさ
旅をしている最中を捉えたリラックスした一枚もあれば、金髪に真っ白な衣装で海辺に佇む幻想的なカットも紛れ込む。木戸のさまざまな表情が見られる一冊を前に、ふと木戸自身が思う「自分らしさ」について問いたくなる。 「何も意識せず、自然体でいるのが一番良いよって、言われることが多いんです。役を演じるときも、自分のフィルターを通す。あまり自分とかけ離れた演技をしようとしない。そのほうが良さが出るよ、って。だから、どんな髪型や髪色でも、どんな衣装でも、どんな景色のなかにいても、ちゃんと自分でいること」 それが自分らしさなのかな、と冷静な視点から、役者・木戸大聖を分析している。自分らしさを保ちつつも、どんな自分がもっとも魅力的に映るかを見つめている木戸。彼にとっての初めての写真集は、これまで応援してきたファンにとってはもちろん、初めて彼を知る側にとっても、媒介のような存在になるのだろう。 「僕の喜怒哀楽があらわされた写真集になっていると思います。いろいろな表情、さまざまな感情が見える一冊になっていると思うので、木戸ってこんな表情もするんだな、じゃないですけど(笑)、僕のことを知ってもらうきっかけになったら嬉しいですね」