「すごくホッとした」最終予選会進出の原英莉花は米ツアー2連戦へ
◇日米女子ツアー共催◇TOTOジャパンクラシック 事前情報(29日)◇瀬田GC 北コース (滋賀)◇6616yd(パー72) 【画像】ZOZOチャンピオンシップの厚切り牛タン 何度チェックしても気持ちが休まらない。原英莉花の目線はスコアカードの上を往復し続けていた。前週、フロリダ州で行われた米女子ツアーの2次予選会(クオリファイイングトーナメント)。12月の最終予選会(ファイナルクオリファイイングトーナメント)進出圏内の18位で終えても、1年前のスコア誤記による失格騒動を忘れられるはずがなかった。 2次通過の実感が湧いたのは、ホールアウトから何時間後だっただろうか。「すごくホッとしました。アテスト(スコア提出)が終わっても緊張がほどけなかった。1日ぐらい…」。4日間競技の初日に72位と出遅れ、「フェードが一球も打てない。ドローばかりが出る」と好調には程遠い状態で35位のボーダーラインをクリアしたのは、「気持ち」に尽きるという。
12月5日(木)からアラバマ州マグノリアグローブGCを舞台に5日間90ホールで争われる最終予選会を見据えつつ、今週からは米ツアーの連戦だ。日米共催大会を前に28日(月)に帰国。次週はハワイに飛び、「ロッテ選手権」(ホアカレイCC)に主催者推薦で出場する。 どちらの試合ももちろん、優勝すれば最終予選会を経ることなくシーズンの出場権が手に入る。キャリアの道を一気に開くきっかけになるが、今は高望みをしにくいことも理解している。「時差ボケは意外とないけれど、体はちょっとふわふわしています。足の感覚がちょっと違う。血の流れが何だか違う気がする」とコンディション調整が難しい。
「TOTOジャパンクラシック」には過去に4回出場。瀬田GCでプレーした2019年は20位、21年は49位とタイトルには遠い。「同じ日本でもちょっと雰囲気も違うし、ピンの切り方も、セッティングも違うのかなって」。アクセルを踏み続ければいいコースではなく、攻略にはメリハリをつけた攻め方が欠かせない。 予選会とはひとまず距離を置いて、状態を上げるのに必死になる。「本当に調子があまり良くない。そういう形(優勝)になったらベストですけど、まずは自分のベストを尽くしたい」と目先の一打と向き合う。(滋賀県大津市/桂川洋一)