タンクローリーと逆走車 高速道で衝突想定/青森で事故処理訓練
青森県警や消防などは8日、青森市のネクスコ東日本東北支社青森管理事務所の敷地で、灯油を積んだ大型タンクローリーと逆走車との衝突事故を想定した事故処理合同訓練を行った。関係機関から約40人が参加。事故発生時、迅速に事故処理や通行止めの解除ができるよう、手順や連絡手段を確認した。 今年9月、東北道弘前線下り線の黒石インターチェンジ付近で、逆走した軽トラックが乗用車と正面衝突し、2人が重軽傷を負った事故が起きたことを受け、毎年高速道路で開催している「危険物運搬車両の事故処理訓練」の設定に逆走車を盛り込んだ。 訓練は高速道のトンネル内でタンクローリーと乗用車が正面衝突し、乗用車の中に閉じ込められた運転手が意識不明との想定。110番通報を受けて現場の交通規制を実施し、駆け付けた消防隊が車の助手席側のドアを壊して救助。その後、乗用車のエンジンルームからの発火も想定し消火活動を行った。 昨年、県内の高速道で目撃された逆走の通報件数は11件。今年は10月末時点で4件となっている。 県警高速隊の浦田浩彰隊長は、逆走車を目撃したら110番通報をしてほしいとし「もし誤って自身が逆走してしまった場合は、路肩に寄り安全な場所へ移動して通報を」と強調。「関係機関と顔を合わせた訓練はとても意義がある。高速道路利用者のため、迅速な対処を目指す」と語った。