園児の頬を叩いた罪 幼稚園の元教頭の控訴を棄却 福岡高裁
園児の頬を叩いたとして、一審で有罪判決を受けた幼稚園の元教頭の控訴審判決で、福岡高裁は一審判決を支持し、控訴を棄却しました。 この裁判は、熊本市東区にある幼稚園の元教頭(66)が、2022年3月、当時5歳の園児の左の頬を手のひらで2回叩いたとして暴行の罪に問われたものです。 一審で被告は「つばを吐きかけようとした園児の頬を両手で挟んだだけ」などと起訴内容を否認していましたが、熊本地裁は「反省や謝罪の意思を示そうとしない態度は誠に遺憾」などとして罰金20万円の有罪判決を言い渡していました。 弁護側は控訴審で、暴行を目撃したとされる3人の証言に変遷がみられることなどから、その信用性を争っていましたが、11日の控訴審判決で、福岡高裁は3人の証言について「発生から1年半後の証言で多少の記憶の劣化や変容があっても不自然ではなく、信用性を減殺するものではない」などとして、一審判決を支持し控訴を棄却しました。 弁護団 「本件以外の件でも冤罪が問題になっています。皆さん当事者になる可能性があるんですよ。否認し続ければ反省の態度がないといって、起訴されるんですよ」 弁護団は準備が整い次第上告する方針です。