【自民党総裁選2024 ネット討論会】防災・減災対策&安全保障における日本の役割は?選挙ドットコムちゃんねるまとめ
アジアの安全保障で日本が果たすべき役割は?
議論してほしいテーマの2位だったのが外交・安全保障でした。「アジアの安全保障で日本が果たすべき役割は?」という質問に対する各候補者の主張は以下の通りでした。
高市氏「日米同盟は強い絆を結んでおくことが大前提。『自由で開かれたインド太平洋』からアメリカを逃がさない責任は日本にある。防衛装備品を移転し、能力の構築支援することで、東南アジアとの連携も大事だ。オーストラリアとの連携も含め、しっかりとしたチームをつくっていくことが重要なポイントだ」 小林氏「北朝鮮、中国、ロシアの3正面に向き合わないといけない中、我が国の防衛力を抜本的に強化した上で、日米同盟を基軸に有志国との連携を強化することが必要だ」「もう一つ重要なのは、不必要にエスカレーション・ラダーが上がらないように、どんな時でも日中の当局が話し合えるチャネルを作らなければならない」 河野氏「どの国も1か国で自分の平和・安全を守ることはできない。日本は『一国平和主義』から脱却して、自由・民主主義といった共通の価値観を持っている国との間で連携を深めて、日本も世界の平和と安定に応分の責任と役割を果たすということを、必要なら憲法改正してでも入れていくことが大事だ」 石破氏「アジア太平洋地域で集団安全保障の仕組みをつくる努力は早く始めなければならない。ヨーロッパにはNATO(北大西洋条約機構)があるが、アジアにはそういうものがない。本当にそれでいいのか。また、核(兵器)についてはいつ使って、いつ使わないのかが分からないでいては、抑止力は機能しない。そういう意識をシェアする議論から逃げてはいけない」 小泉氏「世界に対して日本の外交安保の政策の継続性をしっかりと訴えることも大事だ。岸田政権の外交の取り組みは評価されていい。その上でさらに大事なことはグローバルサウスとのテーラーメードの外交を進め、日米同盟の強化と、アジア地域の重要性を先進国と共有し、この地域に目を向けさせることを進めたい」 上川氏「昨年9月に外相に就任し、戦後80年の歴史で日本の平和外交が信頼と期待につながっていると実感してきた。平和外交をしてきたからこそ、経済的な問題や紛争の仲介の役割に声がかかる。この役割は継続する必要がある。それが日本の国益と国際社会の平和と安全に資するための日本の役割だ」 加藤氏「自由に経済・社会活動ができる基盤をどうつくるかだ。日本は法の支配に重きを置くということと、アジアの多様性や包摂性をしっかりと理解し、平和で自由な経済活動をつくる先頭に立つことを打ち出すことが必要だ。日米同盟、同志国との連携、アジアを含めた様々な国とつながることで、平和を維持することを進めたい」 茂木氏「1点目は、国際社会の平和安定をアメリカだけに負わせるのではなく、日本も一緒に責任を持つということ。2点目は、これから危機にさらされるのはアジアであり、(日本は)結節点として同志国を固める責任がある。3点目は東南アジアを含め、歴史や立場の違いを認めながら、基本的な価値でまとまり、お互いの連携を深めることが重要だ」
自民党総裁選は国会議員票と全国の党員・党友等による投票で算定される「党員算定票」で争われ、新総裁は9月27日の投開票で選出されます。引き続き、候補者の主張に耳を傾けていただけたらと思います。