アリアネ・トロソネル（上）を投げる阿部詩（撮影・中田匡峻）

　「パリ五輪・柔道混合団体・２回戦」（３日、シャンドマルス・アリーナ） 　金メダルが期待された女子５２キロ級でまさかの２回戦敗退に終わった阿部詩（２４）＝パーク２４＝も日本の女子５７キロ級に名を連ね、初戦のスペイン戦で合わせ技で一本勝ちした。 【写真】少し腫れが残った目　エッフェル塔バックに相棒とたたずむ阿部詩 　日本の先陣を切って女子５７キロ級で出場した日本の阿部詩は、個人戦では同じ女子５２キロ級で初戦敗退のアリアネ・トロソネルと対戦。開始早々に指導を受けると、１分２０秒で谷落としで技ありを取られる苦しい展開。残り１分４５秒で大腰で技ありを奪って追いつくと、残り１秒で袖釣り込み腰で再び技ありを奪い、合わせ技一本で先勝した。 　この日は日本の先頭を胸を張って堂々と入場。個人戦で敗れた谷落としで技ありを奪われ悪夢がよみがえりかけたが、終盤の反撃で堂々の勝利を収めた。その姿にＳＮＳも安どと歓喜。「あの号泣シーンに心打たれてしまったから阿部詩さん団体戦でてきたの嬉しい　どうかメダル勝ち取ってもらえますように」「できるよ、大丈夫。」「やっぱ強し阿部詩選手サイコウ」「残り１秒で一本勝ちしてて本当かっこいい」などとコメントが相次いだ。 　阿部詩は２連覇を目指した７月２８日の個人戦で今大会を制した世界ランク１位のケルディヨロワ（ウズベキスタン）の捨て身の谷落としに沈み一本負け。試合後は声をあげて涙する姿があった。その後、自身のインスタグラムで「日本代表として、日本という素晴らしい国を背負い戦えたことを誇りに思います。情けない姿を見せてしまい申し訳ありませんでした」と謝罪していた。 　日本のメンバーは以下の通り。 ◇女子５７キロ級・阿部詩 ◇男子７３キロ級・橋本壮市 ◇女子７０キロ級・高市未来 ◇男子９０キロ級・村尾三四郎 ◇女子７０キロ超級・高山莉加 ◇男子９０キロ超級・斉藤立