【高校野球】石川・小松大谷が劇的サヨナラ勝利…2年生の3番・田西称が殊勲打
◆春季高校野球石川県大会 ▽3回戦 小松大谷6-5小松(29日・金沢市民) 3回戦4試合が行われ、シード校の小松大谷は、6-5で小松にサヨナラ勝ちし、8強入りを決めた。3回までに5失点し、常にリードを奪われる展開だったが、4-5の9回無死満塁で、3番・田西称一塁手(2年)が右前2点適時打を放ち、劇的勝利を呼び込んだ。選手たちはベンチから飛び出して、喜びを大爆発。田西は「試合を決めるのは、俺しかいないなと。おいしいところをもらったと思いました」と笑顔で話せば、4番の東野達主将(3年)は「あんな場面で笑えるくらいに自信がある。ふざけているように見えて、すごく自主練習をやっている」と信頼を寄せた。 試合の終盤は、何度もチャンスを迎えながら無得点。優勝候補の一角にも挙げられながら、あわや3回戦敗退のピンチだった。東野主将は「焦っていなかったと言えばウソになる。でも、冬に取り組んできたことや、控え選手が支えてくれた。負けると思ってはいなかったです」と振り返る。冬場は低反発バットに対応するため、スイングスピードと体重アップを目指し、ウェートトレーニングを徹底。スイングスピードは田西が155キロ、東野が150キロに到達した。東野は「1か月に1回、計測した。成長が目に見えて、やりがいがありました」と確かな手応えをつかんだ。 目標は春夏の県大会で優勝し、甲子園に出場すること。「今年は足の速い先輩が多いし、投打のバランスもいいです」と田西。この勢いに乗って、強豪揃いの石川県の頂点を目指す。(中田 康博)
報知新聞社