《独自》【みのもんた・前編】パーキンソン病を語る「テレビも観たいと思わない」
◆井上アナ: 基本的に毎日、フィットネスバイクで足腰を鍛えているのですか? ◆みのさん: 毎日、やらなきゃいけない。歩けなくなるっての嫌だからね。80歳を超えたわけだからね。 ◆井上アナ: 今まで思っていた80歳と実際なってみた80歳。何か違いますか? ◆みのさん: そうね、僕が空想で考えてた80歳よりは、快適だよね。それが唯一、救いがあるね。 ◆井上アナ: 体を動かせないと体の問題だけではなく、心の問題というかメンタルの方に悪い循環になりがちだと思いますが… ◆みのさん: 「外に出たくない」という気持ちがだんだん強くなっちゃうから、そうなんだと思います。 だから、テレビも観たいと思わない。ラジオも聴きたいと思わない、本を読む、新聞を読む、だんだんそういう気持ちが薄れてくる。みのさん、何してんですかって…気がついたらぼーっとしている。 だから、元気に前向きに歩いてる人が羨ましくなってくるよね。だけど、あの中に俺は入れないなと思う。そういう気持ちがだんだん強くなる。 ◆井上アナ: テレビもラジオも観られなくなったというのは、その場にいたとすると、もっと「こう出来る」という思いですか? ◆みのさん: そんな前向きな気持ちはない。要するに「うるさい」の。ほら僕なんかお酒が好きだからお酒を飲んで、ワーワーやっていたけど、だんだん薄れてきちゃって、ただ飲むだけ… ◆井上アナ: 1人で晩酌をするということですか? ◆みのさん: もちろんお酒好きだからね。晩酌だけはやめられない。毎日飲んでる。 でも、毎日の飲み方がよくない。ボトルでね、3日ぐらいかな。 ◆井上アナ: ボトルを3日で開ける?20代みたいなこと言ってますよ(笑) ◆みのさん: 昔だったら、たくさんの人に声をかけて、ワーワーやって面白がっていたけど、今は1人だから。 で、1人じゃないと落ち着かない。落ち着かないとお酒も美味しくない 美味しく飲もうとすると、1人で1人で1人で。 井上くんと久しぶりだから、僕1人で喋ってるけど、うちにいると黙っているわけだから、気がつくと、俺、何してたっけって…なんて言うのかな。嫌な感じ。