［ＧⅠ菊花賞＝２０２４年１０月２０日（日曜）３歳、京都競馬場・芝外３０００メートル］ 　ダービー馬ダノンデサイルが２冠を目指し菊花賞に出走してきます。その馬体が夏を越えてどうなっているのか？　皆さん非常に気になるところでしょう。東西トライアルのセントライト記念、神戸新聞杯の勝ち馬も含め、主力３頭の馬体を診断してみました。

◆ダノンデサイル

ダノンデサイル

　馬体重５００キロ超という雄大な体を誇り、首、肩、胴、背中、腹回り、腰、前後肢、ヒザ、飛節…どれをとっても立派な組織構成です。前後のつなぎは柔らかさこそないのですが、その代わりに強さを持っている。肩とつながっている首は太くて強そうな形をしており、キ甲もしっかりして、柔らかな背中につながっています。肩の上腕三頭筋や三角筋は全般的に広く発達を示し、腰も肩に負けず、全体に大きく各筋肉が重なり合い、うまく連係を保っています。 　この馬の走りは柔らかさやバネがあります。加えて一歩一歩が力強く、雄大、かつ迫力があるのです。その走りはダービー馬の看板にふさわしいものです。

◆アーバンシック

アーバンシック

　この馬も馬体重５００キロを超える大型馬で立派なつくりをしています。ただ、重い体重の割には、全体的なフォルムは長めで、そんなに太いというイメージもありません。ただ、ダノンデサイルと同じように決してステイヤー体形というわけではありません。少し肩や腰に立派過ぎる筋肉がついているような気がするのです。ある程度距離が持ちそうな体つきはしているのですが…。スピード競馬全盛の現代でどこまでスタミナが要求されるかですが、持久力勝負になった時にどこまで対応できるかでしょう。

◆メイショウタバル

メイショウタバル

　馬体重が５００キロ前後あるとは思えない腹袋や後軀の大きさはステイヤー体形。３０００メートルの距離適性がありそうです。背も短く肩やつなぎの角度も滑らかそう。後軀はよく伸び、後ろへの流し方も美しいです。 　あとは鞍上との折り合い。スタート直後からスピードを上げるのではなく、神戸新聞杯のようにゆっくりと速度を上げて、馬の気性をなだめ、落ち着いたら、馬の気持ちのままに走らせる――。それができれば最後の１冠を手にできるかもしれません。