北極付近の寒気放出 ニューヨークで積雪 日本は何故こんなに暖かい?今後は寒さ戻る
今後の見通し
この後、北極付近の寒気が中緯度帯に流れ出しやすい負の北極振動は、次第に解消するでしょう。とはいうものの、北半球全体が一斉に春に向かうことはありません。 日本では、又もやあべこべです。負の北極振動が解消するにもかかわらず、この後は、寒気が流れ込みやすくなるでしょう。 上の図は、2月の最後の週から3月に入る頃にかけての上空5500メートル付近の予想図です。日本付近は水色で、高度が平年より低くなる見込みです。日本付近では相対的にも高度が低くなります。このため、西シベリア付近で生成された寒気が、日本に流れ込みやすくなるでしょう。 日本付近で高度が低くなることを強めている原因は、図の矢印のように、ヨーロッパ方面から伝わる波のエネルギーです。もう一つ、アラビア半島付近からも波のエネルギーが伝わり、日本付近の高度が低くなることを強めています。 26日から3月1日の5日間平均気温は、近畿から九州北部は、平年より低い予想です。九州南部や奄美、沖縄は平年よりかなり低くなるでしょう。寒の戻りに備えて、暖かいセーターなど、冬のアイテムは、少し残しておくとよさそうです。
日本気象協会 本社 白石 圭子