自己負担で検査控えも…新型コロナ“第11波” 夏休み感染拡大を懸念 変異株「KP.3」流行 医師「熱中症と見分けつきにくい」
新型コロナウイルスの感染者が増加しています。先週1週間の長野県内の定点医療機関あたりの届け出数は、12.38人で4週連続で増加しました。全国でも増えていて医師は感染拡大を防ぐためにも「早めの受診や検査が大事」と話しています。 【画像】自己負担で検査控えも…新型コロナ“第11波”「KP.3」流行 人の動き活発に…夏休み感染拡大を懸念
先週1週間の県内の定点当たりの届け出数は12.38人で、4週連続で増加しました。 保健所別では、上田17.63人、飯田16.71人、北信15.8人、長野14.5人などとなっています。 全国でも増加傾向で、14日までの1週間の定点当たりの届け出数は、平均で11.18人。 九州地方では多くの県が20人を超えています。 県は、体温や健康状態のチェックを行うとともに、手指の消毒や室内の換気、咳エチケットなど、感染対策を心がけるよう呼びかけています。
医療機関では―。 診察: 「典型的なコロナの喉してますね」 松本市の大野医院でも、7月に入ってから新型コロナの感染者が急増しています。 6月まで1週間あたり10人余りだった感染者数は、7月に入り20人余りに。3連休明けの先週は38人でした。 このうち20歳以上の成人が8割を占め、感染経路がわからないケースが目立つと言います。
現在流行しているのはオミクロン株の新たな変異株「KP.3」で、喉の痛みや発熱の症状が出ると言われています。 大野医院 副院長・大野和幸医師: 「最初だるいっていう症状があって、なんとなく喉が痛くなってきた、気がつくと熱が出ていたと。この時期一番心配になるのが熱中症なんですけど、風邪症状の前にだるいという症状が出るので、見分けがなかなかつきにくい」 これまでも人の動きが活発になる夏休みの期間に感染が拡大していて、今年もさらに感染者が増えることが懸念されます。
検査費用の公費負担が終了し、検査を控える人も多いと言いますが、大野医師は、感染拡大を防ぐためにも、早めの受診と検査を勧めています。 大野医院 副院長・大野和幸医師: 「積極的に検査を受けて、陽性と分かる段階が早ければ早いほど家庭内感染は防げます。コロナの後遺症とみられる症状で再受診されるケースもけっこうあるんですね。早期に対応すると、大体のものは予後が良好なので、早めに診断をつけるのは大事」
また、国は10月からワクチンの定期接種を再開する方針です。65歳以上の高齢者と重い基礎疾患を持つ60から64歳が対象で、一部費用を助成するということです。
長野放送