青春を取り戻したい…“夜間中学”に通う40歳女性 子供の頃は不登校も「何か始めるのに遅すぎる事はない」
「中学夜間学級=夜間中学」は、様々な理由から十分に義務教育を受けられなかった人が学ぶ場所だ。外国籍や不登校の児童生徒らの増加を受けて注目が集まっていて、文部科学省が各都道府県と政令指定都市に1校以上の設置を促している。愛知県北名古屋市の40歳の女性は、愛知県の「夜間学級」で青春を取り戻そうとしている。 【動画で見る】青春を取り戻したい…“夜間中学”に通う40歳女性 子供の頃は不登校も「何か始めるのに遅すぎる事はない」
行政が支援し、財団が運営する「中学夜間学級」は、毎週3回、2年間通うと中学卒業の資格を得ることができる。
ここには16歳から61歳までの31人が在籍していて、かつては戦争の影響で学校に通えなかったという日本人がほとんどだったが、国際化が進み、今は外国にルーツがある生徒が8割ほどを占めている。 フィリピン出身で日本国籍の女子生徒(1年生・18): 「(ルーツは)フィリピン。ハーフです。チャンスあれば、しっかり勉強して看護師になりたいです」
ネパール国籍の男子生徒(2年生・19): 「高校に入る。卒業する」
Q.なぜ高校に行きたい? 男子生徒: 「会社員になる。車の会社」
勉強熱心な北林さんは、数学の授業が終わり、休み時間に入ると…。 北林さん: 「先生、これって内角でもいいですか?」 教師: 「もちろん、これ内角でもOKです。内角の和が275度になるから…」
先生を質問攻めにしていた。 北林さん: 「(数学が)苦手だからがんばっているんです」 授業が終わって愛知県北名古屋市の自宅へ。帰宅すると夜の9時半を過ぎていた。以前はこの家で母親と暮らしていたが、2022年の暮れに母は亡くなり、今は一人暮らしだ。
夜間学級に通おうと思ったきっかけは、中学生の頃に残してきた後悔だった。 北林さん: 「中学校の時、不登校だったんですけど、中2から。外見の悪口を言われてしまいまして、笑い声が怖くなって。不登校になって頑張れなかった自分がすごく情けなくて、何かをやりきりたいという思いです」