鬼を射抜き、悪霊退散を祈願する「白酒祭」開催 /東京
東京都北区の熊野神社(志茂4-19-1)で2月7日(土)、「白酒祭」が開催された。悪霊退散や豊作を祈願するお祭りで、「鬼」と書かれた畳2畳ほどの大きさの的を、約8m離れた位置から矢で射る神事「オビシャ(御歩射)」が行われた。 白酒祭は、600年の歴史を持つ地域の五穀豊穣を祈願した村祭りが起源と言われており、昭和初期頃から神社の祭事となっている。氏子総代らが計3本ずつ矢を放ち、1本目の矢は「捨て矢」としてわざと外して、2、3本目の矢を的に当てる。矢が的に命中すると「鬼」を退治したことになる。オビシャは北区指定無形民俗文化財。 この日、地域の伝統行事を一目見ようと、境内には子どもからお年寄りまで約500人が集まった。古くからこの土地に伝わる白酒作りの作業唄「白酒節」などが神楽殿で披露され、来場者には甘酒と切り餅が振る舞われた。