福部真子が1年前のリベンジV 女子100メートル障害でパリ五輪代表入り 日本選手権/陸上
陸上・日本選手権最終日(30日、デンカビッグスワンスタジアム)今夏のパリ五輪代表選考会を兼ねて、各種目の決勝が行われた。女子100メートル障害は、福部真子(28)=日本建設工業=が12秒86(向かい風0・2メートル)で2度目の優勝を果たし、代表入りを決めた。 心も体も強くなって、決戦の舞台に戻ってきた。福部が、激戦の女子100メートル障害を勝ち抜きパリ五輪に内定。「頑張ってよかったなって思います」と、満面の笑みだった。 準決勝で参加標準記録を突破し、優勝で即内定の条件だった。3、4台目のハードルで加速し、一気にトップに立つと、勢いのまま、ゴールになだれ込んだ。 昨年の日本選手権は、3位以内で世界選手権代表になれた。決勝は横一線でゴール。電光掲示板の1番に福部の名前が出たが、直後に修正され4位。代表入りを逃した。 周囲の励ましで気持ちを保ち、練習に明け暮れた。冬季を経て、体重は22年から2キロ増えて59キロ、体脂肪は減って7%に。この1カ月は、肉を断つなど食事管理を徹底。最高の状態で大一番に乗り込んだ。 「去年のあの瞬間から、一度も忘れたことはない。けちょんけちょんにされないように。12秒5台を狙えば、世界の選手に食らいついていける」。自力でつかんだ、パリへの切符。自信を持って、花の都に入る。 ■福部 真子(ふくべ・まこ) 1995(平成7)年10月28日生まれ、28歳。広島県出身。女子100メートル障害で2011~13年に全国高校総体3連覇。22年に日本選手権で初優勝し、世界選手権に初出場。同年9月に日本記録を樹立した。広島皆実高、日体大出。日本建設工業。166センチ。