同じ薬なのに、いつもと違う薬局に行ったら「120円」高かった! 全く同じ薬なのに、なぜ「薬局」によって料金が違うの? 処方薬の値段や薬局の選び方について解説
調剤基本料の他にも支払い料金の差になる要因がある
調剤基本料以外の要因でも、薬局によって、支払う料金が変わることがあります。要件を満たす薬局には図表2のような加算を算定することが認められているからです。 図表2
日本薬剤師会 調剤報酬点数表(令和6年6月1日施行)より筆者作成 「地域支援体制加算」は、かかりつけ薬局の機能の役割を果たし、地域医療に貢献する薬局を評価するため、「後発医薬品調剤体制加算」は後発医薬品の使用促進に取り組む薬局を評価するために、それぞれ加算算定できる点数です。 この各種加算も、「同じ薬をもらっても料金が違う」理由の一つとなっています。
基本料や加算は調べられる?
自分が利用する薬局がどの調剤基本料で、加算の適用があるかどうかは、薬と一緒にもらう「調剤明細書」で確認できます。 また、各地域の厚生局のウェブサイトには各薬局がどのような届出をしているか公表しているので参考にしても良いでしょう。
基本料が安い薬局ではなく信頼できる薬局を選ぼう
ここまで、薬局によって料金が異なる理由を解説しました。この話を聞くと、安い薬局を探して薬をもらったほうがお得だと考える人もいるかもしれませんが、決してそうではありません。 薬局は、医者に指示された薬を渡しているだけではないからです。安心して薬を飲んでもらうための説明、他の医療機関から処方された薬・市販薬との飲み合わせのチェック、体質やアレルギー歴に対して不適切な薬が処方されていないかなどの確認を、薬剤師が一つひとつ行います。 人が行うことなので、薬局や勤める薬剤師などのスタッフによってサービスの品質に差がつきます。より高いスキルを持った薬剤師がいる薬局に処方箋を持っていくことは、自分が健康であり続けることにつながるはずです。 料金が安いか高いかで薬局を決めるよりも、自分の健康を預けられる、信頼できる薬局を選ぶことを心がけましょう。 出典 日本薬剤師会 調剤報酬点数表(令和6年6月1日施行) 関東信越厚生局 施設基準の届出状況(全体)(届出受理医療機関名簿) 執筆者:浜崎遥翔 2級ファイナンシャル・プランニング技能士
ファイナンシャルフィールド編集部