福岡市動物園にやってきたアジアゾウ 園内「映えスポット」もご紹介
テレQ(TVQ九州放送)
記者 「いました。福岡市動物園のアジアゾウ。一般公開から半月ほどがたって、少し慣れてきたのか自由気ままに過ごしています」 11月30日から一般公開が始まった福岡市動物園のアジアゾウ。 来園者 Q.ゾウさん見てどうだった 「楽しかった」 Q.かわいいところは 「しっぽ。ふさふさしているところ」 「ゾウさん初めて見た。しっぽがかわいかった」 一躍、福岡市動物園の人気者となったアジアゾウですが、公開に至るまでにはさまざまな試練がありました。ゾウの飼育を担当する中島さんと公開までの道のりを振り返りました。 ゾウがやってくる半月ほど前。 地元の園児たち 「ゾウさん待ってるよー」 地元の園児たちがワクワクを膨らませるなか、中島さんはこんなことを言っていました。 福岡市動物園ゾウ飼育担当 中島聖一さん 「(ゾウは)穏やかそうに見えて実は危険な動物で鼻でアタックされることもあると聞いたので。(公開までに)ゾウとのきずなも深めないといけない」 福岡市動物園では、ゾウの「はな子」が死んで以来、7年間ゾウは不在の状態。そのため中島さんら動物園スタッフのほとんどがゾウの飼育は初めてでした。 「(ゾウの飼育は)ゼロからだったのでちゃんと飼育できるかなという不安はあった」 期待と不安を抱え迎えた2024年7月末。 記者 「飛行機後方のドアが開きました。ゾウを積んだゲージが見えます」 「ついにゾウがやってきました」 ミャンマーから約4000キロ。飛行機とトラックに乗って28時間にも及ぶ大移動の末、4頭のゾウがやってきました。初めてゾウと対面したときの感想は 福岡市動物園ゾウ飼育担当 中島聖一さん 「(Q.初めて見たときは)思ったより小さかった」 一般公開に向けた慣らし飼育が始まりました。大変だったというのが餌やりと清掃。ゾウの体重は3トンほど。園内最大の体と同様食べる餌の量も規格外で、その量なんと1日100キロ。草80キロに加えてにんじんやサツマイモ20キロをペロリとたいらげます。 「(餌の)運搬や食べた分だけふんをするので清掃作業は力仕事になるところは大変」 ゾウと向き合いたっぷりの愛情を注いできましたがその日は突然やってきました。2024年9月、12歳のメスのゾウが急死したのです。 「突然だったのでびっくりした」 死因はゾウヘルペスウイルス。3カ月に及ぶ長い検視の結果先週、病死と断定されました。園の飼育に問題があった訳ではありませんが「死」をきっかけにゾウへの思いはより強くなりました。 そして11月末。 岡田桃佳アナウンサー 「来園者がカメラを構えて待っています。その視線の先にはゾウさんです」 一般公開がスタート。あわせて公募から選ばれたゾウの名前も発表されました。 14歳のオスには「あお」。22歳のメスは「ゆずは」。3歳のメスは「わかば」。そして、急死したゾウにも「すい」という名前が付けられました。 「(Q.死んだゾウにも名前がついた)うれしかった。亡くなったが名前がつけられたことで同じ仲間という意識が私はある」 公開から2週間が過ぎました。 「最近は普通通り遊んだりもしている。周りの人たちにも慣れてきた」 最初は緊張していた子ゾウですが少しずつ慣れてきたようで、この日も中島さんが思いを語る後ろで、泥遊びをしたり、水浴びをしたり、かと思えば寝転んでみたり天真らんまん。 そんなかわいらしいゾウたちを存分に楽しみたいならと、おすすめの見学スポットを教えてもらいました。広報の川島さんがおすすめの見学スポットとして案内してくれたのはヤンゴン館です。 福岡市動物園 川島佑介さん 「ゾウ舎や動物園、街中を一望できる施設」 ゾウ舎の真上に位置するこの施設からはきれいな景色はもちろん、運が良ければ坂を駆け上がってくるゾウを見ることもできます。ヤンゴン館の1階は、フォトスポットに最適。きれいな福岡の町並みを背景にゾウが写る「映え写真」を撮ることができます。 飼育員からたっぷりの愛情を受けて育つアジアゾウたち。福岡市動物園の新たなスターとして福岡の街を盛り上げてくれそうです。
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